研究概要 |
(1)hCG(100U/ml 24h)、hCG(100U/ml 24h)+IL-1β(25pg/ml 24h)を添加した子宮内膜上皮細胞の遺伝子発現の変化をマイクロアレイ法にて解析。結果:ADM,KISS1Rの発現が共通して低下していることが判明した。 (2)Human kinase siRNAsライブラリースクリーニングを用いた子宮内膜上皮細胞におけるトロフィニンの発現を制御する遺伝子の解析。結果:定量的RT-PCRによってIshikawa細胞に発現するトロフィニンに対するトロフィニンsiRNAsによるノックダウン効果を確認した後、この系において、トロフィニン抗体を用いた細胞染色の染色性をハイスループットマイクロスコピーによって定量的に評価したところ、siRNAs遺伝子導入群のトロフィニン発現量に有意な低下を認めなかった。トロフィニンcDNAのシークエンス解析を行ったところ、トロフィニンの細胞外ドメイン内に多数のスプライシングバリアントが存在することが判明した。 (3)プロテオミクスを用いたトロフィニン細胞内結合蛋白の同定。トロフィニンの細胞内ドメインのMDIDCLTREELGDDAQAWSRFSFEIEARAQENADASTNVNFSRGASTRAG(C末端システイン)をスルホリンクゲルと結合させアフィニティークロマトグラフィーによって子宮内膜組織から抽出した蛋白を吸着させ、トロフィニンペプチドにて溶出し産物をSDS-PAGEゲルに泳動し鍍銀染色にて同定され切り出されたバンドをプロテオミクス解析。結果:プロテオミクス解析にて以下のタンパクが同定された。CARBAMOYL-PHOSPHATE SYNTHASE, FIBULIN 1, GRANZYME J, HYALURONAN SYNTHASE 1, ELONGATION FACTOR 1-ALPHA 1, Putative Homeodomain Transcription Factor 1, ACETYL-COENZYME A DEHYDROGENASE, HYDROXYMETHYLGLUTARYL-COA LYASE, MITOCHONDRIAL 本法による解析から、トロフィニンと結合しうるタンパクが同定された。
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