喫煙妊婦と非喫煙妊婦の検討で、喫煙群で妊娠初期絨毛のVEGFA発現は非喫煙者と比較して有意に高かった。喫煙妊婦の妊娠初期の喫煙がVEGFA発現を増強させることが、妊娠高血圧症候群のリスク低下につながる可能性を示した。 次に、妊娠初期からの抗酸化剤投与が抗酸化力が低下した女性の妊娠高血圧症候群発症を抑制できるかについて検討した。妊娠高血圧腎症を発症率は投与群2.0%、非投与群14.5%であった(p=0.034)。遺伝子発現レベルでは、FLT-1、 endoglin、PGFに有意な発現変化を認めた。このように、妊娠初期からの抗酸化剤投与が妊娠高血圧症候群の発症予防につながる可能性を示した。
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