研究課題/領域番号 |
23592421
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研究機関 | 聖マリアンナ医科大学 |
研究代表者 |
鈴木 直 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 教授 (90246356)
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研究分担者 |
石塚 文平 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 教授 (80097336)
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キーワード | 卵巣組織凍結 / ガラス化法 / 若年女性がん患者 |
研究概要 |
平成24年度の研究成果:我々は、平成24年度に新たな卵巣組織凍結用デバイスを作成した。高分子フィルムを原料としたグラファイトシートは、アルミニウムの約8倍、銅の約2-4倍の熱伝導率を有する素材であることが知られている。そこでグラファイトシートを原料とした新たなデバイスを開発することによって、より熱伝導率が高くなることから、卵巣組織の冷却速度や加温速度の更なる上昇が見込まれ、その結果より効率の高い新たな卵巣組織凍結方法を開発することが出来る可能性が見込まれる。そこで、卵巣組織を新しいグラファイトシートを原料としたデバイスを用いて卵巣組織凍結・移植実験を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
カニクイザルの卵巣組織を新しいグラファイトシートを原料としたデバイスを用いて凍結を行った。卵巣組織を融解後、異所性移植を行った。しかしながら、数ヶ月経過した後、カニクザル採血により血中ホルモン値の胴体を観察するも、ホルモン周期の再開を確認することができなかった。現在、その原因を検索中である。
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今後の研究の推進方策 |
ホルモン周期再開が確認できなかった原因を確認しつつ、再度他の個体で同様の実験を行う。
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次年度の研究費の使用計画 |
平成24年度はおおむね予定通りに研究を進めることができたが少々予算より支出が少なく残額が発生している。余った学に関しては、平成25年度に使用する予定である。平成24年度以降は、グラファイトシートデバイスを用いた卵巣組織凍結方法の確立をまずは目指し、その後、卵巣組織移植の評価法の開発を行う。より侵襲の少ない評価法を開発する目的で、超音波造影剤( ソナゾイド、第一三共株式会社)を用いた超音波画像診断を導入する。具体的には造影CTと超音波造影剤による超音波画像診断を駆使して、卵巣組織の評価法の開発を試みる。
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