研究課題
25年度は下記の項目について研究を行った。①卵巣癌臨床検体を用いてPTK6の免疫組織学的染色を行い、組織型、予後、病期といった臨床病理学的因子との関連性兵庫県立がんセンターにおいて診断治療を行った68例の卵巣癌について検討を行ったところ、進行期III-IV期(進行例)においてPTK6陽性例が全生存期間に関して予後不良という傾向があった。(P=0.07 Log-rank test)②初代三次元培養に関しては各種抗癌剤、分子標的薬(リン酸化酵素阻害剤を含む)に対する感受性試験を行い、卵巣癌におけるoncogenic kinaseを明らかにしていく。まず卵巣癌、子宮体癌細胞株を用いて新規三次元培養Cell-able 96穴プレートと通常の2次元培養での増殖抑制試験(パクリタキセル、シスプラチン、ゲムシタビン)を比較したところ、いずれの細胞株においても三次元培養の方が抵抗性を示した。つぎに3次元培養にて腫瘍造成能が保たれているかを検討するために、卵巣癌ならびに子宮体癌の手術検体を分散・3次元培養後に免疫不全マウス(ヌードマウス)に移植したところ、原腫瘍とほぼ同様の組織構築を有する腫瘍が形成された。次にoncogenic kinaseを同定するために各種リン酸化酵素阻害剤を添加したところ、症例によって増殖抑制効果が異なっており優位なリン酸化酵素が異なることが考えられた。3次元培養と各種分子標的薬剤添加のアッセイ系によって適切な薬剤選択ができることが示唆された。
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