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2013 年度 実績報告書

味覚誘発脳磁界反応を利用した鼓索神経障害の他覚的評価と予後診断

研究課題

研究課題/領域番号 23592472
研究機関東北大学

研究代表者

山内 大輔  東北大学, 医学(系)研究科(研究院), 非常勤講師 (70361102)

研究分担者 菅野 彰剛  東北大学, 加齢医学研究所, 助教 (20578968)
川瀬 哲明  東北大学, 医工学研究科, 教授 (50169728)
キーワード脳磁図 / 味覚誘発脳磁界 / 鼓索神経
研究概要

(本年度の成果)
昨年度までの検討で、電気刺激誘発脳磁界反応では、電気刺激そのものによるアーティファクト、舌に分布する三叉神経支配の体性感覚(知覚)、鼓索神経に支配される味覚の分離が問題となっており、3者を分離するために、様々な電極(皿電極、針電極など)、刺激方法(刺激時間、対極の設置場所など)を検討してきたが、3者の分離には限界が示唆されていた。
本年度は、電流刺激のパターンと異なった解析方法による信号源同定をさらに試みた。
その結果1)短時間刺激(0.02ms以下)の電気刺激を用いた場合、ほとんど味覚は惹起されず、純粋に耐性感覚に由来すると思われる誘発磁界を記録できること、2)持続時間を200ms以上にすると、比較的低レベルの電流刺激で味覚が惹起され、明らかに三叉神経刺激単独刺激とは異なる信号源を有する反応が記録されたが、波形の再現性や普遍性には限界があることも示唆された。その大きな原因としては、味覚と同時に知覚も同時に刺激されており、両者のバランスで推定される信号源が影響を受ける可能性が考えられた。3)前述のように、通常の信号源推定を用いた解析では限界があると考えられたため、周波数解析法を導入し解析を試みたところ、前述の推察のように、味覚惹起時にも三叉神経による知覚も同時に刺激されている可能性が示唆された。
(研究期間全体の成果)
研究期間全体の成果を総括すると以下の通りとなる。1)電気刺激による味覚誘発時には、程度の差はあるが三叉神経を介した知覚も刺激されるため、通常の信号源推定法では両者の分離は困難である。2)周波数解析法を用いると、味覚と知覚の誘発反応の信号源が広く示され、信号源の分布パターンから客観的な味覚障害の評価が可能になることが示唆されるが、予後診断への応用の可能性については、さらに症例を重ねて検討する必要がある。

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公開日: 2015-05-28  

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