研究課題
【概要】本研究では、モルモット蝸牛での騒音下in vivo 活性酸素イメージング法の確立および抗酸化剤の聴力保護能測定を行った。【内容】(1) 蝸牛における live ROS イメージング (a) 高速コンフォーカル顕微鏡を用いた、ex vivo 系での内耳活性酸素発生量可視化システムの確立 (障害薬剤、最適蛍光色素の選定):高速コンフォーカル顕微鏡 Nikon A1Rを用いたリアルタイム断層撮影・3次元再構築により、有毛細胞・支持細胞のどの部分で活性酸素が発生しているのかを測定した。活性酸素発生剤としてミトコンドリア電子伝達系酵素複合体IIIの特異的阻害剤である Antimycin A を使用し、活性酸素指示薬としてはAminophenyl fluorescein (APF)およびhydroxyphenyl fluorescein (HPF)を用いた。(b) 音響曝露下でのin vivo、live ROSイメージング(最適音源、周波数の設定):騒音難聴モデルとして、蝸牛を露出したモルモットを顕微鏡で観察しながら、外耳道に挿入した高出力イヤホンから騒音曝露を行い、これを上記のシステムを用いて検出した。(2) ミトコンドリア機能障害マウスでのミトコンドリア分布、活性酸素発生の観察:mtGFP-Tg マウスの内耳を摘出し蝸牛を whole mount 処理し、共焦点顕微鏡で観察した。(3) 種々の内耳保護剤の内耳での抗酸化メカニズムの検証・遺伝子異常マウスの内耳脆弱性の解析:水素飽和水を一定期間投与したマウス内耳を用い、障害曝露時の蝸牛内酸化ストレスの増減を定量した。障害にはシスプラチンなどの抗悪性腫瘍剤を使用した。
すべて 2015 2014
すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 4件、 オープンアクセス 1件)
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