モルモットへの抗うつ薬慢性投与が前庭神経系に及ぼす影響を検討した。免疫組織学的に海馬ではCREB活性化を認めたが前庭神経節、前庭神経核では認めなかった。BDNF mRNAを定量比較した。海馬では有意にBDNF mRNAが増加したが、前庭神経核、前庭神経節では有意な増加は認めなかった。 一側末梢前庭障害後24時間では抗うつ薬慢性投与群障害側の前庭神経節で、BDNF mRNA、trkB mRNA量が、抗うつ薬非投与群非障害側の前庭神経節よりも増加していた。また、抗うつ薬慢性投与群障害側の前庭神経核で、BDNF mRNA量が、抗うつ薬非投与群非障害側の前庭神経核よりも増加していた。
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