プレスチンは、ほ乳類の外有毛細胞に特異的に発現し、聴覚機能に大きく関与することが分かっている。今回の研究において、①プレスチンを強制発現させることにより、その細胞容積調節能力が低下した。②容積感受性Cl-チャネルに対してプレスチンの競合阻害薬であるサリチル酸を投与すると、プレスチンを強制発現させた細胞のみ、電流は減弱した。以上のことから、プレスチンが、水チャネルを含む細胞容積調節に関与しており、アポトーシス時に生じる容積感受性Cl-チャネルの過剰な活性化をサリチル酸がプレスチンの働きを阻害することにより減弱させる可能性がある事がわかった。
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