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2012 年度 実施状況報告書

対話型進化的計算による人工内耳フィッティング技術の開発と解析

研究課題

研究課題/領域番号 23592503
研究機関福岡大学

研究代表者

中川 尚志  福岡大学, 医学部, 教授 (70274470)

キーワード人工内耳 / プログラミング / 進化論的アルゴリズム / 聴取度
研究概要

平成24年度はコクレア社製人工内耳を対象にしたパイロット実験を行った。進化アルゴリズムに基づく、プログラムが問題なく、作製された。作製されたプログラムを用い、その実用性と評価法の検証を行った。評価は話しを聞いてもらいながら、ふたつのプログラムから聞きとり易い方を選択してもらい、これを16対行い、最もよかったプログラムで語音明瞭度を測定した。以上を1クール(1世代)とした。1クール行うのに30分から60分要した。まだ二人しか、評価できていないが、ひとりは7世代めにおいて70%の最高明瞭度が90%まで改善した。予想通り、作成したプログラムは今まで推奨されている電流幅でなく、電極によってばらつきがみられた。またもう一人は現在の最高明瞭度が5%と不良であるが、5世代めにおいて30%と改善している。作成したプログラムは前者と同様に、電極によってばらつきがあった。しかし、作成されたプログラムをみてみると、アルゴリズムに偏りが生じていることが明らかになった。プログラムで変異させている値の数やアルゴリズムが計算で探索している範囲は適当か?また、1世代にかかる時間を短縮、疲労を減らせないか?とソフトの再検討を行い、修正し、再び、それぞれ数世代繰り返している。その間にメドエル社とバイオニクス社の人工内耳を制御するPCを購入し、同様に進化アルゴリズムによるプログラム作成ソフトを開発した。それぞれのソフトを用いた検討を現在、始めたところで、まだコクレア社のような結果まで至っていない。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

人に対象にした研究なので、試験を行うにしても安全性を確保するためにソフト作成上のバグ削除に予想以上の時間を要している。また1世代、確かめるために要する時間がかかるので、ひとりの人に対するセッションにそれなりの回数と時間が必要になる。このため、多人数の検証を行えていない。

今後の研究の推進方策

最終年度となったので、三者のソフトを実用レベルにまで洗練する予定である。装用者が自分がいいと感じるプログラムを選べること、すべての機種に対応させることを本研究の最低の目標とする。また成績が向上した装用者に対しては、複数の音源を用いて、様々な日常場面で最適なプログラムを自分で選択できるように試みる。セッションの時間の短縮は継続して研究する。

次年度の研究費の使用計画

研究費は引き続き、ソフトの開発に使用する。ソフトがほぼ完成の状態になったら、タッチパネルなど装用者に便利なPCの導入を行うためのソフトの改良を行う。
ソフト作成上に予想以上の時間を要している。また1世代、確かめるために要する時間がかかるので、ひとりの人に対するセッションにそれなりの回数と時間が必要になる。このため、多人数の検証を行えていない。平成24年度にソフトはほぼ完成したので、前述のごとく、装用者に便利なようにソフトを改良することと、治験者への謝礼が発生し、それに費用を使用する予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 学会発表 (1件) (うち招待講演 1件)

  • [学会発表] 人工内耳のコード化法の進歩 と聴きとりの向上

    • 著者名/発表者名
      中川尚志
    • 学会等名
      人工内耳友の会 全国大会
    • 発表場所
      福岡
    • 招待講演

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公開日: 2014-07-24  

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