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2013 年度 実施状況報告書

対話型進化的計算による人工内耳フィッティング技術の開発と解析

研究課題

研究課題/領域番号 23592503
研究機関福岡大学

研究代表者

中川 尚志  福岡大学, 医学部, 教授 (70274470)

キーワード人工内耳 / フィッティング / 対話型進化的計算 / 聴覚
研究概要

人工内耳フィッティング用の対話型進化的計算(IEC)ソフトを作成し、被験者となる装用者を用いて、フィッティングの最適化を行った。研究前に期待した通り、従来の考え方に基づくフィッティングとは全く異なったプログラムが作成され、かつ語音明瞭度は保たれた。この結果により、従来のフィッティングの仮説が必ずしも正しくないことは証明された。しかし、以下のような新たな課題がでてきた。
一部被験者では聴き取りの改善がみられたが、すべての被験者で改善が得られなかった。また、この研究を汎化していくに際し、改善がえられる被験者を増やすために、IECを行う場合の初期設定をどうするか、適切かつ効率的な評価法をどうするか、検討を行う必要があった。ソフトの組み替えおよびバグの除去を複数回行い、初期のソフトを使用したときとかわらない、同様の結果が得られている。しかし、まだよりよい結果が得られる課題への取り組みおよび改善ができると考えている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

研究実績の概要に記したようにソフトの組み替えおよびバグの除去を行っている。この研究を遂行するために避けえない課題であり、課題の解決に予想していたより時間を要しているため、「やや遅れている」という状況となっている。
その原因はそれぞれの被験者へのフィッティングに時間を要するためである。この研究では同じ被験者にフィッティングを繰り返して、最善のプログラムを得る。ひとりの被験者でフィッティング1世代30分要し、これを最低10世代、通常20世代近く行うことが必要である。検討課題への対応が適切であるかどうかを判断するためには、十分な人数の被験者へ十分な回数のフィッティングを行うことが求められるが、被験者の疲労および時間的都合に配慮が障壁となり、研究の進捗を遅らせている。

今後の研究の推進方策

過年3年間の研究で方向性は誤っていないとの結果は得られている。時間を使えば、必ず前進していき、当初の目的が達せられると確信している。愚直であるが、概要および達成度に記したように課題に取り組み、よりよいソフトの作成を目指していく。従来のフィッティングではできない装用者自身の判断でプログラムが作成できることは、現在までの研究結果が証明している。このため、研究計画に記してあるように、様々な騒音下での聞き取りの改善が得られる、また耳鳴りや音の響きなど装用の妨げになる自覚的な感覚を取り除けるなど、の目的に適したソフトの作成および産生された結果としてのプログラム内容の検討を行っていく。

次年度の研究費の使用計画

研究実績の概要に記したようにソフトの組み替えおよびバグの除去を行っている。この研究を遂行するために避けえない課題であり、課題の解決に予想していたより時間を要している。時間を要している原因はそれぞれの被験者へのフィッティングに時間を要するためである。この研究では同じ被験者にフィッティングを繰り返して、最善のプログラムを得る。ひとりの被験者でフィッティング1世代30分要し、これを最低10世代、通常20世代近く行うことが必要である。検討課題への対応が適切であるかどうかを判断するためには、十分な人数の被験者へ十分な回数のフィッティングを行うことが求められるが、被験者の疲労および時間的都合に配慮が障壁となり、研究の進捗を遅らせている。
昨年度までと同様にソフトの開発、消耗品の購入、学会発表、論文執筆に使用する予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2014 その他

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 人工内耳パラメータフィッティングへの対比較ベース対話型差分進化の適用2014

    • 著者名/発表者名
      船木亮平
    • 学会等名
      第6回進化計算研究会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      20140306-20140307
  • [学会発表] 人工内耳の展望と装用者・家族への提言

    • 著者名/発表者名
      中川尚志
    • 学会等名
      人工内耳友の会 福岡支部学習会
    • 発表場所
      福岡

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公開日: 2015-05-28  

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