研究課題/領域番号 |
23592504
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研究機関 | 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究 |
研究代表者 |
松延 毅 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究, 医学教育部医学科専門課程, 准教授 (00332205)
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研究分担者 |
塩谷 彰浩 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究, 病院, 教授 (80215946)
佐藤 泰司 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究, 病院, 講師 (10505267)
佐藤 俊一 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究, 防衛医学研究センター, 准教授 (90502906)
川内 聡子 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究, 防衛医学研究センター, 助教 (20506505)
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キーワード | 感音難聴 / アポトーシス / ノックアウトマウス / レーザー / 酸化ストレス |
研究概要 |
感音難聴の発症機序やその予防法に関する膨大な研究がなされてきたが、感音難聴の原因は多岐にわたり、未解決な問題は多い。しかし、感音難聴に有効な治療法および予防法を確立するためには、その発症機序の解明は不可欠である。近年、難聴の発症において特に強大音負荷動物、アミノ配糖体などの耳毒性薬剤負荷動物や老化動物における感覚細胞障害に活性酸素を引き金とするアポトーシスの関与が示唆されている。活性酸素などによる酸化的ストレスの聴覚に及ぼす影響や聴覚感覚細胞の障害や細胞死に至るメカニズムの詳細は解明されていない。我々は強大音暴露による急性音響外傷のよりモルモット蝸牛組織内においてストレス応答転写制御因子であるActivator protein-1のDNA binding活性が増強することを証明した最近になり中枢神経組織などにおいて有害刺激や保護刺激を受けた場合にMEK/Erk経路が活性化され、上記のストレス応答転写因子AP-1がさらに活性化され種々のストレス応答遺伝子を制御していることが提唱されている。本研究では神経特異的Erk-1/2コンデイショナルノックアウトマウスを解析し、強大音負荷によりMEK/Erk経路が音響性難聴の発症メカニズムにどのように関与しているかを生化学的および組織学的に解析した。また、急性感音難聴に対する新規治療として、低出力レーザーを用いた新しい内耳障害治療の開発を行った。特定スペクトルの可視や近赤外の低出力の光を生体組織に作用させると,炎症・アポトーシスの抑制,創傷治癒の促進,血流の改善,神経再生など様々な臨床上重要な効果が得られることが知られている。本研究ではこの低出力レーザー照射による光治療法を難聴の治療に応用し,その効果および安全性を検証するとともにメカニズム解明を行った。
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