研究課題/領域番号 |
23592536
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研究機関 | 福島県立医科大学 |
研究代表者 |
多田 靖宏 福島県立医科大学, 医学部, 講師 (70363760)
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研究分担者 |
竹澤 俊明 独立行政法人農業生物資源研究所, その他部局等, 研究員 (50301297)
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キーワード | 人工気管 / 再生医療 / 気管狭窄 |
研究概要 |
H23年度の研究成果として、同等の容量であればウシネイティブコラーゲンよりブタアテロコラーゲンの方が早期に吸収されることが判り、気管欠損モデルへの移植実験はブタアテロ由来のものを用いる方針とした。H24年度の研究では、ウサギの気管欠損モデルに対する気管再建に適したブタアテロコラーゲンの量を検討した。検討した量は、9.6平方センチメートルあたり2.1mg、4.2mg、8.3mg、16.7mgとし、試験的にウサギの気管欠損モデルを作製し、それぞれを移植した。移植後7日および14日に摘出し、病理組織学的に評価した結果、2.1mg、4.2mgはビトリゲル層がほぼ確認できず、上皮化も確認できなかった。また、16.7mgはビトリゲル層が厚すぎて、吸収が起きていなかった。これらの結果より、ビトリゲル層の厚みと吸収のスピードからは8.3mgが適していると判断した。 いままで実験に用いていた人工気管は、平面の板状であったが、移植の際に気管内腔の狭小化がみられた。そのために人工気管はドーム状の方が内腔の面積を確保しやすいのではないかと考え、人工気管をドーム状に作製する検討を開始した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
東日本大震災の影響で実験が進まない時期があった分が全体的に予定より遅れているが、再開後の進み具合はおおむね順調と考える。
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今後の研究の推進方策 |
人工気管をドーム状に作製し、その内腔にブタアテロコラーゲン由来のビトリゲルを付加し、ウサギの気管欠損モデルに移植し、移植後7日および14日で形態的および病理組織学的に上皮再生の過程を評価する方針。
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次年度の研究費の使用計画 |
H25年度 交付請求額 700,000円 物品費 300,000 旅費 300,000 その他 100,000
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