研究課題/領域番号 |
23592540
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
牧山 清 日本大学, 医学部, 教授 (00139172)
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研究分担者 |
新美 成二 国際医療福祉大学, 保健医療学部, 教授 (00010273)
平井 良治 日本大学, 医学部, 助教 (70409027)
角田 晃一 独立行政法人国立病院機構(東京医療センター臨床研究センター), その他部局等, 人工臓器・機器開発研究部門・部長 (30197751)
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キーワード | 発声機能検査 / 高速デジタル撮影 / 位相差 / 音声障害 |
研究概要 |
前年度に続いて、データ収集を行った。空気力学的発声機能検査は新たに200回施行した。超高速声帯デジタル撮影検査は150回施行した。この中には同一被験者の治療前・治療後の検査も含んでいる。言語聴覚士による音声治療は100人以上の新患に施行した。 使用していた超高速デジタル撮影検査装置の撮影速度は2,000フレーム/秒であった。女性や老年者では150Hz以上の周期で声帯振動が起こる。200Hzの声帯を2000フレーム/秒で観察すると、声帯振動1周期を10フレームで解析することになる。さらに詳細な観察を行うために8000フレーム/秒の高速カメラを導入することにした。現在保有するデータとの互換性を考慮し、同じカメラメーカーの機種を購入することにした。平成25年度予算の一部をこれに当てる予定である。 各種の検査結果を基準に、音声治療、薬物療法、手術療法を選択し、その結果を検証中である。音声治療計画案を考案できるデータがそろいつつある。平成24年度は計画通りの研究を遂行できた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
データの収集は順調以上に進んでいる。 膨大なデータから解析に適した症例を選択する作業はやや遅れている。 声帯の超高速デジタル撮影検査装置をアップグレードする作業が新たに加わったが、次年度早々に終了する予定である。
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今後の研究の推進方策 |
症例の蓄積とは別に、早々に解析作業に入る。 1,重症音声障害患者で治療前、治療中、治療後のデータが整っている症例を選択する。治療前に各種検査結果から推測した音声治療計画を整理する。 2,治療効果を参考にし、音声治療計画が適切であったか否かを検証する。 3,重症音声障害患者に対して、各種検査データを基準に、音声治療計画を図式化してまとめる。
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次年度の研究費の使用計画 |
平成25年度は超高速デジタル撮影検査装置の撮影速度を2,000フレーム/秒から8,000フレーム/秒へと高速化する。新たにCCDカメラヘッドやコントロールボックス、撮影用PCの購入が必要になる。この費用は大学研究費から支出するが、更新に伴い新撮影装置で現在まで収集したデータを再生・評価するためにハイスピドシステム記録分析装置を購入する必要がある。この装置を本研究費で購入する予定である。 また、データ解析や音声治療計画立案に関わる人経費も本研究費で支払う予定である。
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