研究課題
加齢黄斑変性Age related macular degeneration (AMD)は中高齢者の網膜黄斑部に生じる疾患で、欧米では中途失明原因の第1位を占 め、我が国でも高齢者社会を迎え、現在第4位となっている。現在、AMDに対する根本的な治療はなく、その病因解明は社会的急務であ る。近年、抗血管新生療法をはじめとする新しい治療が開始されているが、依然視力改善は困難である。今回我々は治療抵抗性のAMDに対して遺伝的因子、および種々のサイトカインの影響を検索し、その新しい治療法を検討した。 治療患者のサンプル収集:九州大学病院AMD専門外来にて抗VEGF治療を施行され、文書による同意が得られた成人300名の血液サンプルよりいままでに報告されたSNPの解析を視力、眼底所見、蛍光眼底造影所見、光干渉断層計による中心窩網膜厚、臨床病型、病変の大きさ、活動性 などを検討し治療に対する効果、各サンプルの臨床所見、年齢、性別、治療歴、合併症、生活歴、家族歴などを含んだデータベース とともにSNPの関連を解析したが、既存のSNPと抗VEGF療法での有意な関連は認められなかった。瘢痕化進行に関与する因子の検索:AMD脈絡膜新生血管モデルマウスを用いて、IL-27の発現を確認、時系列でのRNA,タンパクレベルでの発現を確認している。IL-27を投与することでマウス脈絡膜新生血管の治療効果が確認された。
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