今後の研究の推進方策 |
reviewerからのコメントに対し追加実験をし、結果の信頼性、質をたかめる。現在はマウスモデルでの検証であり、臨床検体、臨床データの集積との比較検討を試みる。今後の研究の具体的推進方策はまず第一にMSC除去移植による線維化抑制の確認をする。a)MSC除去移植について線維化抑制の機序と安全性を検証する。MSC除去移植を施行後、涙腺および結膜ならびにGVHD各臓器での線維化抑制を確認する。サンプル数を増やして繰り返し確認検証する。b) MSC除去移植後の、IL-6、IL-17, TGF-βについてのサイトカインの変動と抑制性T細胞数の推移を全骨髄細胞移植と比較検討する。さらに申請者らは新鮮MSCの中にHLA-DR陽性分画と陰性分画があることを見出しており、HLA-DR陽性分画のみを除くことにより、より免疫源性の高いMSCの存在の有無を確認する予定である。有用で安全性の高いMSC除去移植の可能性を追究する。臨床応用の可能性を検討する。c)臨床的には全骨髄細胞からヒト間葉系幹細胞(Mabuchi Y, Matsuzaki Y. Inflam and Regene 2008)除去移植の適応決定の準備をする。倫理委員会と登録臨床研究の準備を進める。申請者は基礎と臨床における他科との横断的連携が確立しており、基礎で得られた研究成果を臨床応用への早期実現が可能な環境にある。内科、眼科とは15年間連携し約600例の追跡dataを蓄積している。申請者はKEIO BMT programとして同一チームで造血幹細胞移植患者の眼科領域診察、治療を担当している。臨床応用への準備を進める。
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次年度の研究費の使用計画 |
研究成果をまとめ投稿中であるが論文の改定のための追試と論文受理にむけて追加実験が必要であり、論文改定追試用実験用動物(含維持費)250,000円論文改定追試用細胞培養関連試薬(培地、血清、成長因子)200,000円、論文改定追試用蛋白解析試薬 (抗体、構造解析試薬)400,000円の使用計画を考えている。またこれまでに得られた研究成果は広く国内外に情報を発信する予定であるため旅費への使用を計画している。 うちわけは、研究成果発表国外180,000円、研究成果発表国内50,000円、論文作成投稿費用80,000円、通信費10,000円、印刷費10,000円、謝金20,000円を計画している。 未使用額の発生は効率的に物品調達を行った結果であり、未使用額は翌年度の消耗品購入に充てる予定である。
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