研究課題
本研究では、ドナー間葉系幹細胞(MSC)由来線維芽細胞分画を単離して骨髄移植を行い、線維化病変部位とドナーMSC由来線維芽細胞の浸潤部位の局在と浸潤を明らかにした。、またMSCの遊走経路や病変部位での関わりを解析した。ドナーMSC移植では全骨髄細胞移植と類似の慢性GVHD様所見が涙腺をはじめとするGVHD標的臓器に出現した。ドナーMSCと相互作用をするT細胞の役割をドナーとレシピエントの細胞から解析し、両者が活性化し病態に関与する事を確認した。最終年度ではMSC移植による慢性GVHD類似マウスモデルにおいて末梢血のIL-6、抑制性T細胞、Th-17T細胞数の推移を移植前よりprospective に検討した。ドナーMSC移植後に各分子の経時的な変化と線維化及びドナーMSC由来線維芽細胞数との関連を検討した。ドナーMSC移植4週後にGVHD様変化を示すレシピエントの血中IL-6が、レシピエントタイプのMSCを移植したコントロールに比して有意な上昇を示し、脾臓細胞の抑制性T細胞はコントロールに比し移植後3週時に減少を示していることを確認した。マウスモデル涙腺、結膜組織切片についても同様の分子と各種T細胞の検証をしドナーMSCとTh 17 細胞との相互作用部位を見出した。MSC除去移植を施行後、涙腺および結膜ならびにGVHD各臓器での線維化抑制を確認した。今後は安全性の高いMSC除去移植の可能性を追究し臨床応用の可能性を検討する。
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