涙液脂質の網羅的分析によるドライアイの病態解析と治療法の開発

2013 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 23592600
• 研究種目: 基盤研究(C)
• 配分区分: 基金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: 眼科学
• 研究機関: 独立行政法人国立病院機構(東京医療センター臨床研究センター)
• 研究代表者: 山田 昌和 独立行政法人国立病院機構(東京医療センター臨床研究センター), 視覚研究部, 研究員 (50210480)
• 研究期間 (年度): 2011 – 2013
• キーワード: 蛋白質 / プロテオーム / 分析化学 / 生体分子 / 脂質

研究概要

本研究は涙液試料から成分解析を行い、ドライアイの疾患マーカーを同定することを目的とした。液体クロマトグラフィを用いて網羅的な涙液分析を行った結果、涙液減少型ドライアイ患者では涙液中シアル酸濃度が低下していること、ドライアイ治療薬によって増加することが示され、シアル酸がドライアイの疾患マーカーとなると考えられた。一方、ソフトレンズ装用によるドライアイでは涙液中シアル酸の低下を認めず、角膜上皮の膜型ムチン減少が主な病態であることも示唆された。涙液中のシアル酸測定は、ドライアイのサブタイプ分類や病態解析、治療効果の判定にも有用である可能性が示された。

研究成果

• [雑誌論文] Evaluation of the frequency of ophthalmic solution application : washout effects of topical saline application on tear components (2013)
  • 著者名/発表者名: Shigeyasu C, Hirano S, Akune Y, Mochizuki H, Yamada M
  • 雑誌名: Curr Eye Res 巻: 38 ページ: 722-728
• [雑誌論文] ドライアイ治療の最新戦略 (2013)
  • 著者名/発表者名: 山田昌和
  • 雑誌名: 東京都医師会雑誌 巻: 66 ページ: 246-252
• [雑誌論文] ドライアイの点眼治療 (2013)
  • 著者名/発表者名: 山田昌和
  • 雑誌名: 眼科 巻: 55 ページ: 805-811
• [雑誌論文] The relationship between visual performance and clinical ocular manifestations in Stevens-Johnson syndrome (2012)
  • 著者名/発表者名: Kaido M, Yamada M, Sotozono C, Kinoshita S, Shimazaki J, Tagawa Y, Hara Y, Chikama T, Tsubota K
  • 雑誌名: Am J Ophthalmol 巻: 154 ページ: 499-511
• [雑誌論文] The Dry Eye Survey Group of National Hospital Organization of Japan. Annual Direct Cost of Dry Eye in Japan (2012)
  • 著者名/発表者名: Mizuno Y, Yamada M, Shigeyasu C
  • 雑誌名: J Clin Ophthalmol 巻: 6 ページ: 755-760
• [雑誌論文] Impact of dry eye on work productivity (2012)
  • 著者名/発表者名: Yamada M, Mizuno Y, Shigeyasu C
  • 雑誌名: Clin Econom Outcome Res 巻: 4 ページ: 307-312
• [雑誌論文] Clinical features of anterior segment dysgenesis associated with congenital corneal opacities (2012)
  • 著者名/発表者名: Shigeyasu C, Mizuno Y, Yokoi T, Nishina S, Azuma N, Yamada M
  • 雑誌名: Cornea 巻: 31 ページ: 293-298
• [雑誌論文] ソフトコンタクトレンズ装用者の涙液浸透圧 (2012)
  • 著者名/発表者名: 重安千花、山田昌和、水野嘉信、望月弘嗣
  • 雑誌名: 日コレ誌 巻: 54 ページ: 172-177
• [雑誌論文] ドライアイが日常生活に及ぼす影響.インターネットアンケート調査より (2012)
  • 著者名/発表者名: 山田昌和、水野嘉信、重安千花
  • 雑誌名: 診療と新薬 巻: 49 ページ: 243-251
• [雑誌論文] ドライアイの点眼治療アップデート (2012)
  • 著者名/発表者名: 山田昌和
  • 雑誌名: 日本医事新報 巻: 4619 ページ: 80-85
• [雑誌論文] 結膜弛緩症 (2012)
  • 著者名/発表者名: 山田昌和
  • 雑誌名: 眼科手術 巻: 25 ページ: 532-536
• [学会発表] SCL装用者のドライアイに対するジクアホソルナトリウム点眼の効果 (2014)
  • 著者名/発表者名: 山田昌和、重安千花、阿久根陽子、川島素子
  • 学会等名: 第30回日本角膜学会
  • 発表場所: 那覇
  • 年月日: 2014-02-01
• [学会発表] SCL装用者のドライアイに対するレバミピド点眼の効果 (2014)
  • 著者名/発表者名: 重安千花、阿久根陽子、川島素子、山田昌和
  • 学会等名: 第30回日本角膜学会
  • 発表場所: 那覇
  • 年月日: 2014-02-01
• [学会発表] 特異な涙液蛋白パターンを示した先天性無涙腺症の1例 (2014)
  • 著者名/発表者名: 中島史絵、重安千花、藤井かんな、井之川宗右、阿久根陽子、山田昌和
  • 学会等名: 第30回日本角膜学会
  • 発表場所: 那覇
  • 年月日: 2014-01-30
• [学会発表] ドライアイに抗炎症は重要か? (2014)
  • 著者名/発表者名: 山田昌和
  • 学会等名: 第30回日本角膜学会
  • 発表場所: 那覇 (シンポジウム)
  • 年月日: 2014-01-30
• [学会発表] 眼窩脂肪ヘルニアに対する結膜強膜縫着術の術後成績 (2013)
  • 著者名/発表者名: 中村奈津子,重安千花,山田昌和
  • 学会等名: 第67回日本臨床眼科学会
  • 発表場所: 横浜
  • 年月日: 20131100
• [学会発表] ドライアイの薬物療法レビュー (2013)
  • 著者名/発表者名: 山田昌和
  • 学会等名: 第67回日本臨床眼科学会
  • 発表場所: 横浜 (シンポジウム)
  • 年月日: 2013-11-02
• [学会発表] 涙液の薬物動態分析によるS-1角膜障害の検討 (2013)
  • 著者名/発表者名: 重安千花、阿久根陽子、水野嘉信、大澤浩、望月弘嗣、山田昌和
  • 学会等名: 第2回日本涙液涙道学会
  • 発表場所: 大阪
  • 年月日: 2013-07-13
• [学会発表] 涙液分析によるS-1角膜障害の発症要因 (2013)
  • 著者名/発表者名: 重安千花、阿久根陽子、水野嘉信、大澤浩、望月弘嗣、山田昌和
  • 学会等名: 第37回日本角膜学会
  • 発表場所: 白浜
  • 年月日: 2013-02-16
• [学会発表] ランダム化比較試験データを用いたドライアイ治療薬の臨床評価 (2013)
  • 著者名/発表者名: 山田昌和、重安千花、阿久根陽子、望月弘嗣
  • 学会等名: 第37回日本角膜学会
  • 発表場所: 白浜
  • 年月日: 2013-02-14
• [学会発表] ジクアホソルナトリウム点眼による涙液中蛋白・ムチン濃度の変化 (2012)
  • 著者名/発表者名: 平野慎一郎、阿久根陽子、重安千花、水野嘉信、望月弘嗣、山田昌和
  • 学会等名: 第66回日本臨床眼科学会
  • 発表場所: 京都
  • 年月日: 2012-10-27
• [学会発表] ジクアホソルナトリム点眼による臨床効果と涙液成分の変化 (2012)
  • 著者名/発表者名: 重安千花、山田昌和、阿久根陽子、水野嘉信、望月弘嗣
  • 学会等名: 第66回日本臨床眼科学会
  • 発表場所: 京都
  • 年月日: 2012-10-27
• [学会発表] 涙液浸透圧 (2011)
  • 著者名/発表者名: 重安千花、山田昌和
  • 学会等名: 第65回日本臨床眼科学会
  • 発表場所: 東京 (シンポジウム)
  • 年月日: 2011-10-28
• [学会発表] ソフトコンタクトレンズ装用者の涙液浸透圧 (2011)
  • 著者名/発表者名: 重安千花、水野嘉信、望月弘嗣、山田昌和
  • 学会等名: 第54回日本コンタクトレンズ学会
  • 発表場所: 京都
  • 年月日: 2011-07-04