研究課題
本研究では自己抗体検出システム(コムギ胚芽無細胞タンパク質合成ロボット)を用いて難治性内因性ぶどう膜炎であるVogt-小柳-原田病(原田病)およびベーチェット病を対象に自己抗体プロフィールの網羅的な自己抗体スクリーニングを系統的に行い、難治性内因性ぶどう膜炎に特異的な自己抗体の同定を行った。原田病患者14例を3プール群(5例、5例、4例)に分けて自己抗体スクリーニングを行った結果、患者3プール群すべてにおいて、健常コントロール群に比べて1.5倍以上の産生を示すタンパク質を10種類同定した。ベーチェット病においても、患者15例を3プール群(各5例ずつ)に分けて自己抗体スクリーニングを行った結果、患者3プール群すべてにおいて、健常コントロール群に比べて1.5倍以上の産生を示すタンパク質を6種類同定した。これら同定したタンパク質のうち、3種類が両疾患において共通であった。また、両疾患で得られた結果をスコア化してタンパク質のランク付けを総合的に行った結果、さらに12種類のタンパク質が両疾患に共通して関連することが示唆された。本研究で得られた結果をさらに検討することで、難治性内因性ぶどう膜炎特異的な自己抗体を指標とした疾患の病態解明が期待される。さらに、本研究の成果により、難治性内因性ぶどう膜炎の早期診断を行う臨床バイオマーカーといった有用な診断技術の開発が可能になることが期待される。
すべて 2013
すべて 雑誌論文 (6件) (うち査読あり 6件) 学会発表 (9件) (うち招待講演 2件)
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