ベルテポルフィンを光感受性物質とした標的指向性・光感受性リポソームの作成を行った。532nm、698nmのレーザー照射で破壊され,さらに抗癌剤であるシスプラチン(CDDP)を内包したリポソームはレーザー照射によりCDDPを放出することを明らかにした。正常マウスでの急性毒性試験では、血球系および肝酵素の異常を認めなかった。Colon26細胞を用いたin vitroの系及び、担癌マウスモデルにおける検証で光照射群で強い癌細胞増殖抑制効果を得た。標的指向性・光感受性リポソームは、細胞毒性を起こすことなく安全性を高めた効率の良優れたドラッグデリバリーシステムを持つ薬物に成りうる可能性が考えられた。
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