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2013 年度 実績報告書

網膜の発生・維持・疾患におけるOct-3/4遺伝子の役割

研究課題

研究課題/領域番号 23592606
研究機関岡山大学

研究代表者

小阪 美津子  岡山大学, 医歯(薬)学総合研究科, 助教 (50270476)

キーワード網膜 / 転写調節因子 / がん / 発生
研究概要

昨年度明らかとなったOct-3/4遺伝子上流に位置するプロモーター領域の正しい配列を含むDNAをコンストラクトの構築を引き続き実施した。コンストラクト作成の一部は現在も尚進行中であるため、本年度は細胞、組織を用いた解析を中心に引き続き実施した。新生仔マウスの眼球で発現するOct-3/4ヴァリアントは転写、翻訳、翻訳後分解の各段階で複雑に制御されていることがこれまでに分かってきた。ヒトで癌に関連することが示唆されているB型遺伝子に相当するアイソフォーム蛋白質(マウスBlong型)レベルは翻訳レベルで非常に低く抑制されており、一方マウスのB型およびC型蛋白質に相当するヒトOct4アイソフォーム蛋白質は未だ明確にされていない。このようにマウスとヒトでvariant型、あるいはそれらがコードするアイソフォーム蛋白質の種類は明らかに異なる点があり、使い分けが違う可能性が我々の研究結果から高まってきた。この事実は、網膜におけるOct-3/4遺伝子の役割を解析する上で、ヒトの発生あるいは疾患モデルとしてすがマウスが必ずしも最適なモデル系とならない可能性を意味する。この結果を重要視し期間後半にはヒト網膜組織内で発現するOct4ヴァリアントの解析を加えることにより、ヒトとマウスにおける共通性および相違点についての検証を実施した。その結果、両者の発現様式における明確な差異を確認した。ヒト体性組織でのOct4遺伝子発現は、様々な癌や多能性組織幹細胞の指標となることが示唆され注目されてきているが、本結果はそのような研究分野においても非常に重要な知見となる。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2014 2013

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Immediate differentiation of neuronal cells from stem/progenitor-like cells in the avian iris tissues2014

    • 著者名/発表者名
      Matsushita T, Fujihara A, Royall L, Kagiwada S, Kosaka M, Araki M
    • 雑誌名

      Exp Eye Res

      巻: 123C ページ: 16-26

    • DOI

      10.1016/j.exer.2014.04.007

    • 査読あり
  • [学会発表] ヒトOct4遺伝子発現解析における問題点の克服2013

    • 著者名/発表者名
      宮本朋幸、小阪美津子、水野伸彦、大野英治、大塚愛二
    • 学会等名
      第68回日本解剖学会中四国支部学術集会
    • 発表場所
      鳥取大学医学部米子キャンパス
    • 年月日
      20131019-20131020

URL: 

公開日: 2015-05-28  

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