研究課題/領域番号 |
23592608
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
大橋 裕一 愛媛大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (00116005)
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研究分担者 |
林 康人 愛媛大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (70314953)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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キーワード | K12 / 角膜上皮 / stem cell |
研究概要 |
K12IRES-Cre をC57B6/Jcl と8回、B6.129(Cg)-Gt(ROSA)26Sortm4(ACTB-tdTomato,-EGFP)Luo/JをC57B6/Jclと3回交配後にK12IRES-CreとB6.129(Cg)-Gt(ROSA)26Sortm4(ACTB-tdTomato,-EGFP)Luo/Jを交配して、K12IRES-Cre/wt/RTGflox/wtの♀を作成した。胎生14.5日からK12Cre/Wt/RTGflox/Wtが開瞼する生後13日目までは、K12IRES-Cre allele発現を示すEGFP陽性細胞がK12IRES-Cre allele発現(-)のtdTomato陽性細胞の集団が混在する。生後12週でEGFP陽性細胞は車軸状のパターンに変化したが、基底細胞は、モザイクパターンを示し、EGFP陽性細胞集団のなかに孤立した、tdTomato陽性細胞が存在。本来stem cellは角膜上皮への分化を示す、K12を発現しないと考えられており、この孤立したtdTomato陽性細胞は角膜上に存在するstem cellであると考えるのが妥当である。FACS による角膜上皮細胞の選別のため、single cell suspensionをFACSAriaセルソーター(BD)を用いてEGFP+かつtdTomato-の細胞とEGFP-かつtdTomato+の細胞に分けた。CpG Islandのメチル化はEGFP+かつtdTomato-の細胞とEGFP-かつtdTomato+の細胞の間に差を認めず、シトシンが脱メチル化を受けていたが、Exon1はK12IRES-Cre allele発現細胞は、ほとんどのシトシンが脱メチル化を受けていたのに対して、K12IRES-Cre allele発現(-)の細胞は、概ねシトシンがメチル化を受けていた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
DNAのメチル化解析は当初予定していたところまでは終了したが、結果をみると十分ではないことがわかった。
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今後の研究の推進方策 |
生後12週でEGFP陽性細胞は車軸状のパターンに変化したが、基底細胞を観察すると、モザイクパターンを示しており、EGFP陽性細胞集団のなかに孤立した、tdTomato陽性細胞を見つけることができた。本来stem cellは角膜上皮への分化を示す、K12を発現しないと考えられており、この孤立したtdTomato陽性細胞は角膜上に存在するstem cellであると考えるのが妥当である。今後は形態的に他の細胞との差異について検討する予定である。
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次年度の研究費の使用計画 |
DNAメチル化とK12遺伝子発現の関係を明らかにするため、intron1以降の遺伝子についての解析を進める。孤立したtdTomato陽性細胞の形態学的特徴を検討するため、生後12週K12IRES-Cre/wt/RTGflox/wt角膜を共焦点レーザー顕微鏡(Nikon A1R)で観察する。
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