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2013 年度 実施状況報告書

無血清、無フィーダーによる未分化培養ヒト角膜輪部上皮培養法の確立

研究課題

研究課題/領域番号 23592618
研究機関東京大学

研究代表者

山上 聡  東京大学, 医学部附属病院, 准教授 (10220245)

キーワード角膜上皮細胞 / 培養法 / KGF
研究概要

培養ヒト角膜上皮細胞シート移植は、治療が禁忌とされた幹細胞疲弊症眼に対する眼表面再建を可能とする再生医療であるが、細胞シートの作製に異種のフィーダー細胞としてマウス3T3線維芽細胞との共培養やウシ血清を用いることが必須であった。これに対し、我々は無血清、無フィーダーによる新しい培養法を考案し報告したが、細胞の未分化性維持という点では未だ不十分であった。そこでこの新しい培養法を細胞の未分化性維持の可能な培養法に改良し、従来の未知成分による感染リスクおよび施設間で同一の細胞シートの作製が困難という問題点を解決することを目的とした研究を行った。
アメリカアイバンクから供給される研究用ヒト角膜から輪部組織を採取し、基礎培地にB-27添加剤を使用することを基本とし、さまざまな増殖因子を用いた培養を行った。検討した多くの増殖因子の中で十分な増殖能を示した増殖因子は、HGF (hepatocyte growth factor), EGF (epidermal growth factor), KGF (keratinocyte growth factor)であった。HGFは良好な増殖能を示したものの、細胞シートしての形態に問題があったため除外した。EGF, KGFに関しては未分化マーカーの発現検討を行い、結果としてKGFを使用することでフィーダー細胞を用いる培養法と同等の細胞シートを作製できるとの結論に至った。現在本培養法で結膜上皮や口腔粘膜など他の上皮系細胞でも同様の結果が得られるかについて検討中である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

現在本培養法で結膜上皮や口腔粘膜など他の上皮系細胞でも同様の結果が得られるかについて検討中であり、若干遅れている。

今後の研究の推進方策

現在本培養法で結膜上皮や口腔粘膜など他の上皮系細胞でも同様の結果が得られるかについて検討し、他の細胞での最適な培養法を決定する予定である。

次年度の研究費の使用計画

角膜上皮細胞以外での培養法の研究が未だ完了していないため。
引き続き口腔粘膜上皮細胞や結膜上皮細胞の培養法の研究に使用する。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2013

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Long-term maintenance of limbal epithelial progenitor cells using rho kinase inhibitor and keratinocyte growth factor.2013

    • 著者名/発表者名
      Miyashita H, Yokoo S, Yoshida S, Kawakita T, Yamagami S, Tsubota K, Shimmura S.
    • 雑誌名

      Stem Cells Transl Med

      巻: 2 ページ: 758-765

    • DOI

      10.5966/sctm.2012-0156.

    • 査読あり

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公開日: 2015-05-28  

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