研究課題/領域番号 |
23592619
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研究機関 | 日本医科大学 |
研究代表者 |
堀 純子 日本医科大学, 医学部, 准教授 (60251279)
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研究分担者 |
北原 由紀 日本医科大学, 医学部, 助教 (30360176)
谷口 ヒロ子 日本医科大学, 医学部, その他 (00535445)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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キーワード | 免疫特権 / 副刺激シグナル / 移植免疫応答 / GITR/GITRL / ICOS/B7RP-1 |
研究概要 |
1、正常眼、移植片生着眼、拒絶眼におけるGalectin/Tim経路およびICOS/B7RP-1経路シグナルの分子群の発現解析と発現増強に必要な因子の探索: マウスの正常角膜、およびマウスの移植角膜における上記の分子群のmRNAとタンパクの発現を、RT-PCRと免疫組織化学により解析した。マウスの正常角膜は、BALB/cとC57BL/6マウスの眼を用いる。マウス角膜移植モデルは、C57BL/6 ドナーとBALB/c宿主の組み合わせで角膜移植手術を行う。生着グラフトと拒絶グラフトにおけるin vivoでの上記分子群の経時的な発現の変化を共焦点顕微鏡下で解析した。2、Galectin/Tim経路、またはICOS/B7RP-1経路を阻害された宿主における、角膜移植片の生着曲線と新生血管の解析、および二次リンパ器官(頸部リンパ節と脾臓)における上記分子の発現とT細胞の反応性: 上記分子群の阻害抗体をマウス角膜移植モデルの宿主に投与し、角膜移植の生着と、宿主免疫応答としての遅延型過敏反応を解析した。阻害抗体またはコントロール抗体の投与を受けた宿主のリンパ節細胞と脾臓細胞について、上記分子の発現をフローサイトメトリ-を用いて解析した。制御性T細胞の分化に関与する転写因子Foxp3の発現も同時に解析した。免疫担当細胞は CD4, CD8, CD11c, CD11b, B220に対する抗体を用いて評価し、制御性T細胞はCD4, CD25, GITR, Foxp3の発現パターンで判別した。対照として正常マウスおよび角膜移植後にisotype control (rat IgG)を投与された宿主の角膜、脾臓、リンパ節を用いた。 眼内微小環境制御に関与する分子の発現、機能解析と分子機能調節は、移植眼に人為的な免疫抑制性微小環境を誘導し、移植組織の生着を誘導する新しい分子治療を確立に重要である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
節電による飼育室縮小のためのマウスの移動や一時的な実験スペースの縮小があり、遅れていたが現在の進行状況はきわめて順調である。
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今後の研究の推進方策 |
節電による飼育室縮小のためのマウスの移動や一時的な実験スペースの縮小があり、研究費および研究計画の一部を次年度へと繰り越した。現在は順調であり、今後の研究計画に変更は無い。1、眼由来末梢性免疫寛容現象(前房関連免疫偏位)におけるGalectin/Timシグナル経路、ICOS/B7RP-1シグナル経路、およびNotch シグナルの関与の解析: 上記分子群の各々の機能阻害が、眼関連免疫偏位(ACAID)の誘導に影響をあたえるかどうかについて,各々のモノクロ-ナル抗体をマウスのACAID誘導モデルに腹腔内投与して、能動的に遅延型過敏反応が抑制される免疫偏位が起きるかどうか解析する。2、in vitroにおける Galectin/Timシグナル経路、ICOS/B7RP-1シグナル経路、およびNotch シグナルに関連したエフェクターT細胞の抑制の検討: In vitroにおけるマウスの角膜内皮細胞とT細胞の共培養の系で、上記分子群の各々の阻害抗体により角膜を前処理した場合に、T細胞による角膜細胞障害が影響されるかどうか解析する。角膜は正常のC57BL/6角膜を用いる。T細胞は、BALB/cマウスの脾臓から分離精製したallo反応性T細胞、thirdparty 反応性T細胞、naiveT 細胞を用いる。対照として同系C57BL/6の脾臓T細胞を用いる。
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次年度の研究費の使用計画 |
本研究に用いる主たる実験系が動物を用いた移植モデルであるため、実験動物(マウス、移植実験用の針糸、細胞培養や染色用の薬品などの消耗品が必要である。本研究計画を実行するための設備はほぼ整備されているので、設備備品費は実験関連参考書などの図書と資料の購入分のみである。旅費は、国内学会(日本眼科学会や日本免疫学会)、国際学会(米国でのAnnual meeting of association for research in vision and ophthalmology)における成果発表のために用いる。謝金は、病理切片作成の研究補助パート職員の人件費と英文校正のために必要である。その他成果発表のための論文投稿料や通信費に用いる。
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