研究課題/領域番号 |
23592619
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研究機関 | 日本医科大学 |
研究代表者 |
堀 純子 日本医科大学, 医学部, 准教授 (60251279)
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研究分担者 |
北原 由紀 日本医科大学, 医学部, 助教 (30360176)
谷口 ヒロ子 日本医科大学, 医学部, 研究員 (00535445)
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キーワード | 免疫特権 / 副刺激シグナル / 移植免疫応答 / GITR/GITRL / ICOS/ICOSL |
研究概要 |
1、眼由来末梢性免疫寛容現象(前房関連免疫偏位)におけるGalectin/Timシグナル経路、ICOS/B7RP-1シグナル経路、およびNotch シグナルの関与の解析: 上記分子群の各々の機能阻害が、眼関連免疫偏位(ACAID)の誘導に影響をあたえるかどうかについて,各々のモノクロ-ナル抗体をマウスのACAID誘導モデルに腹腔内投与して、能動的に遅延型過敏反応が抑制される免疫偏位が起きるかどうか解析した。 2、in vitroにおける Galectin/Timシグナル経路、ICOS/B7RP-1シグナル経路、およびNotch シグナルに関連したエフェクターT細胞の抑制の検討: In vitroにおけるマウスの角膜内皮細胞とT細胞の共培養の系で、上記分子群の各々の阻害抗体により角膜を前処理した場合に、T細胞による角膜細胞障害が影響されるかどうか解析した。角膜は正常のC57BL/6角膜を用いる。T細胞は、BALB/cマウスの脾臓から分離精製したallo反応性T細胞、thirdparty 反応性T細胞、naiveT 細胞を用いた。対照として同系C57BL/6の脾臓T細胞を用いた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
動物飼育施設や実験スペースの縮小があり多少遅れていたが、現在は極めて順調に進行している。
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今後の研究の推進方策 |
動物飼育施設や実験スペースの縮小があり、研究費および研究計画の一部を次年度へと繰り越した。現在は順調であり、今後の研究計画に変更は無い。 1、標的分子の眼組織への遺伝子導入による免疫抑制性眼内微小環境の誘導と維持 抑制性分子を標的とした眼組織に遺伝子導入を試みる。上記分子群はすでにT細胞や腫瘍細胞への遺伝子導入と発現誘導が報告されており、同様の方法を用いる。これらの分子発現誘導に関して経験が豊富な東京医科歯科大学分子免疫講座東みゆき教授には研究協力者としてアドバイスをいただくことを了解頂いている。分子発現が誘導された眼に移植を行い、移植組織の生着、眼局所の免疫応答を解析する。
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次年度の研究費の使用計画 |
本研究に用いる主たる実験系が動物を用いた移植モデルであるため、実験動物(マウス、移植実験用の針糸、細胞培養や染色、遺伝子解析用の試薬などの消耗品が必要である。 本研究計画を実行するための設備はほぼ整備されているので、設備備品費は実験関連参考書などの図書と資料の購入分のみである。 旅費は、国内学会(日本眼科学会や日本免疫学会)、国際学会(米国でのAnnual meeting of association for research in vision and ophthalmology)における成果発表のために用いる。 謝金は、病理切片作成の研究補助パート職員の人件費と英文校正のために必要である。その他成果発表のための論文投稿料や通信費に用いる。
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