研究課題/領域番号 |
23592625
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研究機関 | 埼玉医科大学 |
研究代表者 |
古村 眞 埼玉医科大学, 医学部, 教授 (10422289)
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研究分担者 |
田畑 泰彦 京都大学, 再生医科学研究所, 教授 (50211371)
岩中 督 東京大学, 医学部附属病院, 教授 (90193755)
星 和人 東京大学, 医学部附属病院, 准教授 (30344451)
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キーワード | b-FGF / 徐放化製剤 / 軟骨再生 |
研究概要 |
3週齢のC57B6Jマウス耳介から軟骨細胞を分離・培養した。25%βTCP含有ゼラチン(PI5)多孔体にb-FGFを徐放化する為に、 0、10、100、500、1000、2000μg/㎝3 含浸させた。この足場(n=5)に1x107個細胞/㎝3を播種し、同系マウスの皮下に移植した。移植後2、4,6週で摘出し、移植片の重さ、DNA量、蛋白定量、組織学的検討を行った。 ①重量:各々のb-FGF徐放量で、移植片重量が規定され、2、4、6週での重量の変化に有意差は認められなかった。②DNA量:b-FGFを徐放すると、移植後2週でDNA量がピークとなった③蛋白定量:コラゲナーゼタイプII・グリコサミノグリカンは、b-FGF徐放量が100μg/㎝3 以上で4、6週で有意に上昇した。④組織所見:移植4週後、100μg/㎝3以上の徐放で移植片内部の軟骨基質を確認した。 移植片の内部に軟骨が再生される場合は、移植2週後でDNA量が増加し、100μg/㎝3 以上のb-FGFをゼラチン(PI5)で徐放化する必要がある。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
軟骨細胞増殖因子の適正量について検討し、b-FGF100μg/㎝3以上を投与する必要がある事を確認した。食道壁に、再生軟骨が作成されることを確認しているが、移植する為には形態学的な問題点がある。
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今後の研究の推進方策 |
本年度は、食道壁に移植を可能とする平坦な再生軟骨プレートをbFGFを使用して作成する。さらにこのプレートを気道壁の欠損孔に移植し、気道軟骨壁としての有用性を確認する。
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次年度の研究費の使用計画 |
次年度は、家兎を用いて、食道壁に気道再生軟骨プレートを作成する実験を行う。
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