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2011 年度 実施状況報告書

A型食道閉鎖症に対するNOTESアプローチを用いた非開胸一期的根治術の開発

研究課題

研究課題/領域番号 23592626
研究機関東京大学

研究代表者

寺脇 幹  東京大学, 医学部附属病院, 助教 (00372384)

研究分担者 岩中 督  東京大学, 医学部附属病院, 教授 (90193755)
研究期間 (年度) 2011-04-28 – 2014-03-31
キーワード食道閉鎖症 / NOTES / 低侵襲手術 / 術式開発 / 小児
研究概要

本研究の目的は,A型食道閉鎖症をNatural Orifice Translumenal Endoscopic Surgery(NOTES)にて根治するために必要なNOTES下食道吻合法を開発することである.本年度は,考案した吻合法の実現可能性を検証するために,ex vivoモデルにて以下の実験を施行した.1.摘出したブタの食道中部を離断して両断端を縫合閉鎖し,食道閉鎖モデルとする.2.上部食道に内視鏡を挿入し,軟性内視鏡用縫合デバイス(BraceBar)を用いて上部食道盲端にanchor sutureを留置する.3.上部食道盲端を切開して内視鏡を食道外へ進め,下部食道を同定する.4.下部食道盲端を切開してバルーンカテーテルを下部食道内へ留置する.5.内視鏡を上部食道内へ戻し,anchor sutureを把持する.6.オーバーチューブを上部食道盲端近傍まで進めた後,anchor sutureとバルーンカテーテルを牽引して上部食道盲端を内反させ,下部食道を上部食道内へ重積させる.7.バルーンカテーテルを抜去した後,シリコンチューブを経胃的に重積部へ挿入し,同部位をエンドループで二重結紮する.8.上記手技終了後,上部食道へ注水してリークテストを施行した.全7検体で手技に成功し,手技時間の中央値は31分(23-66分)であった.リークテストにて上部食道へ注水していくと,4例で下部食道の拡張が観察され,吻合部の開存を確認することができた.さらに注水を続けていくと食道の重積が解除されるという現象が起き,その時の上部食道内圧は中央値122mmHg(82-142mmHg)であった.残る3例中2例ではシリコンチューブがずれたために正しい測定ができず,1例では針穴からのリークが認められた.本手法は実現可能であり,手技時間,急性期の吻合強度ともに十分と思われた.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

平成23年度は,NOTES下新吻合法を考案し,ex vivo実験にてその実現可能性を検証して術式を確立し,リークテストにて吻合強度を計測する予定であった.現在までに上記課題をすべて達成することができた.

今後の研究の推進方策

さらに簡便に吻合を行うための術式改良と,それを実現するための新デバイス開発を計画中である.また,in vivo長期生存実験を行って新吻合法の安全性と信頼性を検証する予定である.

次年度の研究費の使用計画

新デバイスの開発費と改良した術式を検証するためのex vivo実験費(食道購入代や消耗品代),およびin vivo実験費用としての使用を計画している.また,研究成果を発表するための学会参加費用,論文投稿代としても使用する予定である.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2012

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] Translumenal Esophageal Anastomosis for NOTES: An Ex Vivo Feasibility Study2012

    • 著者名/発表者名
      Tetsuya Ishimaru, Tadashi Iwanaka, Akira Hatanaka, Hiroshi Kawashima, Kan Terawaki
    • 学会等名
      IPEG's 21st Annual Congress For Endosurgery in Children
    • 発表場所
      San Diego, USA
    • 年月日
      2012.3.9

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公開日: 2013-07-10  

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