病因がいまだ確立されていない先天奇形であるVACTER association(以下本症)に対し、アドリアマイシン投与マウスモデルが知られており、関与する遺伝子は約10種類以上報告されているが、その遺伝子発現様式の三次元解析を行うに至っていないのが現状である。本研究は遺伝子発現異常の原因究明ならびにその三次元構築を行うことも目的とした。その結果、アドリアマイシン投与マウスにおけるVATER症候群に関与する前腸・後腸発生異常は脊索の異常分岐による各種遺伝子の発現異常によるものと推察され、さらにその三次元的解析により形態学的発現様式の解析が行われた。
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