研究課題/領域番号 |
23592637
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
林 利彦 北海道大学, 大学病院, 助教 (00432146)
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研究分担者 |
山本 有平 北海道大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (70271674)
古川 洋志 北海道大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (00399924)
小山 明彦 北海道大学, 大学病院, 講師 (70374486)
舟山 恵美 北海道大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (10533630)
齋藤 亮 北海道大学, 医学(系)研究科(研究院), 非常勤講師 (70507574)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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キーワード | 創傷治癒学 / ケロイド / ピルフェニドン / 線維芽細胞 |
研究概要 |
ケロイド線維芽細胞の異常増殖,周囲への浸潤を抑制することはケロイド治療に直結する。ピルフェニドンは特発性肺線維症において線維芽細胞の増殖抑制作用をもつことが明らかとされており,他の臓器や組織においても抗線維化作用が証明されつつある。 本研究課題の具体的目的として,培養したケロイド線維芽細胞に対して濃度の異なるピルフェニドンを作用させ,ケロイド線維芽細胞に対するピルフェニドンの抑制作用を評価を行った。この結果から,ピルフェニドンの作用を評価するために適切な濃度を設定し,α-SMAやTGF-βなどケロイドで発現が増加する物質,マーカーの評価を行っている。また,細胞増殖についてMTS Assayを実施し,ピルフェニドンの正常,ケロイド線維芽細胞への増殖抑制作用を確認した。ピルフェニドンの細胞毒性の有無についてもCell Viability Assayを行なって,前述の濃度において細胞毒性がないことを示した。実際にαSMAのmRNA発現(RT-qPCR)などの項目においてピルフェニドンはケロイド由来線維芽細胞に対して抑制作用を持つことがデータから示唆されている。その他,研究計画で予定した実験では培養液中のP1NP(P1CPと同様に1型コラーゲン分子が産生される際に1:1で放出される物質)濃度をRIA法によって測定し,ピルフェニドンによる抑制傾向を確認した。 これらの成果から,第一にピルフェニドンのケロイド線維芽細胞に対する抑制作用の存在が確認でき,実際に抑制される対象が一部明らかになったといえる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
ピルフェニドンがどのような経路でケロイド線維芽細胞に対して抑制作用を持つのかを検討するには,具体的にどのような物質を抑制しているかを調べる必要がある。得られたデータから,ピルフェニドンはαSMAなど複数の項目でケロイド線維芽細胞に対する抑制作用を示しており,研究はおおむね順調に進展していると考える。
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今後の研究の推進方策 |
上記で述べたように,現在は複数のAssayの結果からピルフェニドンの作用について検討を行なっているが,結果を吟味しながら必要なAssayを追加していく予定である。さらに,明らかな抑制作用がみられる物質について焦点をあて,細胞内情報伝達系,転写因子などそこに関連する項目に対しても検討することを考えている。
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次年度の研究費の使用計画 |
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