ラット下肢同種移植モデルを使用し、急性拒絶反応における小胞体ストレス応答の関与を観察する上で、これまで拒絶反応を起こさないとされていた関節軟骨について注目した。しかし実際には移植後数日でアポトーシス細胞の増加を認め、アポトーシス経路としてのカスパーゼ3も増加しており、関節軟骨においても拒絶反応が起きていることを認めた。逆にこれまで拒絶反応に関与しているとされているheat shock proteinの上昇は認められず、この結果は関節軟骨において他の組織とは異なる拒絶反応メカニズムが起きていることが考えられた。
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