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2012 年度 実施状況報告書

創傷治癒過程における酸化ストレス応答タンパク質Trim16の分子機能

研究課題

研究課題/領域番号 23592641
研究機関筑波大学

研究代表者

足立 孝二  筑波大学, 医学医療系, 講師 (70572569)

研究分担者 蕨 栄治  筑波大学, 医学医療系, 講師 (70396612)
柳川 徹  筑波大学, 医学医療系, 准教授 (10312852)
キーワード創傷治癒 / 酸化ストレス
研究概要

創傷治癒 wound healingは、生体に生じた損傷が実質細胞の再生と細胞外マトリクスの産生を介し修復される過程である。その調節に はIL-1、IL-6をはじめとしてTGF-βなどのサイトカインが深く関与し、急性期反応、滲出期の炎症細胞の遊走、血小板による止血作用 や生理活性物質の分泌を経てから、修復期、増殖期の血管新生、線維芽細胞増殖、肉芽組織形成となり、瘢痕期でコラーゲンが架橋さ れるという転帰をたどる。従来、それらの治癒機転についての各段階での検討を行っていたが、創傷治癒の開始点である受傷時のスト レスから始まり、治癒過程における免疫応答のストレスなどの治癒過程における一連の創部環境のストレスの変化という視点から考え ることは少なかった。我々は創傷治癒におけるストレス遺伝子の働きを、遺伝子欠損(KO)マウスを用いて解析してきた。その中で、 新たに酸化ストレス応答遺伝子として見出したTrim16の遺伝子欠損マウスの皮膚は、紫外線障害などの外因性ストレスに非常に弱いこ とを見出した。そこで本研究は、皮膚創傷治癒過程に おけるTrim16の影響、役割を分子レベルで明らかにすることを目的とする。昨年度までに、siRNAによるノックダウンにより、効率よくTrim16の発現を抑制する実験系を作製することが出来た。今年度はその実験系を用いて紫外線照射に対する感受性の解析を行なった。その結果、Trim16ノックダウン細胞は紫外線照射によるアポトーシスがコントロール細胞と比べて極めて高頻度に起こることが明らかとなり、障害防御に重要な役割を持つことが明らかになった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

Trim16ノックダウン細胞を用いて、紫外線照射による応答を解析した結果、Trim16は障害防御に重要な役割を持つことを見出した。次年度に予定しているマウス個体を用いた創傷治癒実験に向けた重要な知見を得ることができ、計画通り順調に進展している。

今後の研究の推進方策

これまでの細胞レベルでの解析結果を踏まえて、Trim16遺伝子欠損マウスを用いて、創傷治癒過程における分子機能を個体レベルで解析する。

次年度の研究費の使用計画

該当しない。

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公開日: 2014-07-24  

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