Trim16はこれまでに、上皮組織に強い発現が認められる非分泌性のタンパク質であり、ケラチノサイト成長因子などのシグナル伝達に関与することが報告されている。しかし、詳細な分子機能は不明である。本研究は、皮膚の障害とくに紫外線照射による影響とTrim16との関係を解析した。Trim16をノックダウンした細胞、さらにTrim16-KOマウスともにUVBによるサンバーン形成が野生型と比べ顕著に起きることを見出した。これにはTrim16の欠失による抗アポトーシスタンパク質の低下が関与しており、Trim16がアポトーシス経路に対する調節機能を持っていることが示された。
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