研究課題
顔面表情筋は速筋線維と遅筋線維よりなる混合筋なのに、遅筋を反射的収縮する為の固有感覚を生じる筋紡錘を内在しない。また、随意的収縮、反射的収縮、感情的収縮の3つの経路で顔面表情筋は収縮する中枢は、運動野、帯状皮質、扁桃体、青斑核などが報告されている。これまで、上直筋眼球層と上眼瞼挙筋の骨格筋でない速筋の随意収縮により、ミュラー筋機械受容器を伸展すると、三叉神経中脳路核を介して開瞼筋である上眼瞼挙筋と前頭筋の筋紡錘を内在しない骨格筋の遅筋線維を収縮させることを報告してきた。この研究では、ミュラー筋機械受容器を伸展すると、三叉神経中脳路核そして青斑核を介して閉経筋である眼輪筋、皺眉筋、上唇鼻翼挙筋などの遅筋線維を収縮させて、発熱させていることを証明しようとした。ミュラー筋機械受容器を上結膜円蓋より4%リドカインで点眼麻酔すると、同側の瞬目で眼輪筋の収縮は悪くなり、閉瞼できなくなり、眼輪筋部の温度が下がることを証明した。軽い閉瞼や瞬目は、眼輪筋瞼縁部の速筋線維が収縮し、強い閉瞼は、上直筋眼球層と上眼瞼挙筋の骨格筋でない速筋の強い随意収縮により、ミュラー筋機械受容器を強く伸展して、三叉神経中脳路核、青斑核を介し眼輪筋眼窩部、皺眉筋、上唇鼻翼挙筋など遅筋線維を収縮させて発熱させ、同時に手掌発汗を誘発し、腹内側前頭皮質(vmPFC)の脳血流を増やした。眼瞼痙攣の患者さんは、羞明、不眠があり、上直筋眼球層と上眼瞼挙筋の骨格筋でない速筋の強い随意収縮により眼球を奥に引き、ミュラー筋機械受容器を強く伸展して、青斑核を刺激して閉瞼筋遅筋を収縮させ発熱させていた。また4%リドカインの点眼麻酔で痙攣を止められた。顰め面筋の眼輪筋眼窩部、皺眉筋、上唇鼻翼挙筋などの筋紡錘を持たない遅筋は、ミュラー筋機械受容器を伸展させて、三叉神経中脳路核、青斑核を介して収縮させられ、発熱させ、耐寒作用がある。
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