次年度の研究費の使用計画 |
本研究の目的は今まで使用してきた人工皮膚材料にさらに組織工学的手法を用いて免疫細胞を加えヒト皮膚モデルとし、これに対して創傷を作製して実際の皮膚における創傷治癒過程をシミュレーションして解明するとともに、その過程において培養液中に各種創傷治癒因子を付加して創傷治癒反応の変化を調べることである。まず定量PCR法、RT-PCR法による各種増殖因子、各種コラーゲンの遺伝子発現評価法を確立する。それから再度OCTによる評価法を確立に挑戦して、その上で新たに他の炎症細胞に特有な染色法の中から、使用しているヒト皮膚モデルに用いることができる評価法を確立する。同時に標本内の炎症細胞をフローサイトメトリー等の方法で定量するが、これらの方法のうち組織への影響を正確に反映する本実験の評価方法として最適なものを探り、炎症細胞の各種定量法による組織への影響の評価法を確立する。最後に、作製したヒト皮膚モデルにレーザーを照射して創傷を作製したのち通常の気相液相境界培養法で培養を継続する。照射前、照射直後、照射後0.5, 1, 2, 4, 6, 8, 12, 18, 24時間, 2, 3, 5, 7, 10, 14日の時点で標本をハーベストしてその創傷治癒過程について上記の手法を用いて評価する。
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