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2012 年度 実施状況報告書

骨髄間質細胞移植治療の新たな疾患への応用及び神経損傷治療への併用療法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 23592663
研究機関公益財団法人田附興風会

研究代表者

太田 正佳  公益財団法人田附興風会, 医学研究所 第5研究部, 研究員 (20462278)

研究分担者 鈴木 義久  公益財団法人田附興風会, 医学研究所 第5研究部, 研究主幹 (30243025)
井出 千束  藍野大学 医療保健学部, 藍野再生医療研究所, 教授 (70010080)
キーワード神経再生
研究概要

23年度からのひきついだ実験に関して。具体的には以下のごとくになる。1.移植細胞の調整と脊髄損傷ラットの作成と移植細胞の移植方法の確認。2.移植細胞投与以前に神経保護因子を投与したのち、細胞移植するグループの評価。  3.骨髄由来もしくは末梢血由来単核球を事前投与したのち、骨髄間質細胞を移植するグループの評価。
この実験系に関して、23年度は、昨年度購入したNYUインパクターにより安定した脊髄損傷ラットを作成し、従来の細胞の調整方法も再現できた。しかし、24年度は動物実験室の使用方法、麻酔の方法の変更などで、従来方法の手術がハード面でうまくいかなくなり、実験作業が滞っている。新しい方法で、安定した結果をだすことには、大幅な作業の改定が必要なため手術方法などを再度検討している。そのため、実験の進捗状況に障害が生じている。
したがって、前倒しではじめた脂肪細胞移植と間質細胞移植のハイブリッドした形の実験系や末梢神経再生の実験を早期にくみたてているところである。しかし、これも先のハード面の使用方法の変更により、苦心している。ようやく安定した手術成績が回復しつつある。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

概要に上げたように、麻酔方法やガスの管理方法などの実験環境の変化に伴い、複雑な脊髄損傷のラットの作成の再現性に支障をきたしているところで、解決策を講じているが、ハード面がかかわり、困難な状態にある。そのため、安定した動物モデルの作成が難しく、昨年度やりかけた、PCRによる評価の再現性の評価ができないでいる。脂肪細胞移植と間質細胞移植の有効な治療方法の研究については、その効果を組織学的に確認している。現在、リアルタイムPCRなどの評価を行う予定になっている。しかし、メインの実験モデルの安定性の進捗状況が悪いため、組織学的生化学的評価ができていない。

今後の研究の推進方策

北野病院で我々の研究の成果である、骨髄由来単核球細胞移植のヒトへの応用がめどがたっている。この臨床応用に関する評価をもって、実験系に反映させる手段を動物実験で考慮している。また、従来の脊髄損傷ラットを新しい環境下でも再現できるように努力する。ハード面の調整や環境の改善をはかる予定である。実験モデルの再現性が回復できれば、昨年度掲げた、骨髄由来単核球移植の補助療法(移植前の神経保護因子の投与、移植後の神経成長因子の投与、移植細胞の頻回投与)の時期などをPCRなどの生化学的手法や組織学的手法を用い、評価を行い、次の臨床試験につながる手段を規定したい。また、前者の実験の困難を解決した後に、脂肪細胞移植モデル、筋肉損傷モデル、熱傷皮膚損傷モデル、虚血性皮膚潰瘍モデルの安定をはかり、移植細胞実験に早期にとりかかりたい。

次年度の研究費の使用計画

昨年度はガス麻酔下の脊髄損傷ラットの作成で、再現性がえられず、苦労している。そのため、実験の大幅な遅れが生じており、実験の評価に使用する抗体やPCRのプライマーの購入や動物の飼育関係の費用が少なくなっており、使用予定額140万円程度が次年度に繰り越す見込みと成った。今年度は、おおむね、大型の器具は破損などがないかぎり、購入予定はないが、まずは、有効な実験のために、再現性の高いガス麻酔下に複雑な実験に取り組むために、なんらかのハード面も調整の検討がいる。そのほかは、動物実験にかかる、動物代、飼育代。麻酔のガス麻酔代。組織学的検査に必要な抗体など。PCRに必要なプライマー代など研究評価に使用するものが主体となる予定。

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公開日: 2014-07-24  

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