研究課題/領域番号 |
23592669
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研究機関 | 広島都市学園大学 |
研究代表者 |
牧田 亨介 広島都市学園大学, 健康科学部, 准教授 (20321812)
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研究分担者 |
長尾 正崇 広島大学, その他の研究科, 教授 (80227991)
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キーワード | 急性中毒学 / 神経剤 / 細胞毒性 |
研究概要 |
細胞骨格分子の挙動観察(細胞免疫染色およびウエスタンブロッティング)を安定して行うための培養条件の検討を行った(前年度報告参照)。 時間が掛かりはしたが、培養細胞のロット、BIMPの合成ロット、溶媒に使用する薬剤の変更などを行った結果、対照(溶媒のみ・および他の有機リン薬剤添加時)とBIMP添加時において細胞の外見および細胞骨格分子(重合化アクチン、α-チューブリン)に変化が観察できる条件を安定して得られるに至った。 上記条件下で、細胞骨格形成に参加している=重合化している骨格分子量を、細胞免疫染色の傾向郷土を詳細に観察することで計測している。また並行して、細胞骨格形成に関わるとされるリン酸化酵素の動態をウエスタンブロッティングで可視化・計測を行っている段階である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
前年度の遅れに加え、今年度も実験の安定化までに時間が掛かったこと、研究代表者の異動に伴い実験の時間が十分取れなかったことなどにより、当初の研究計画に比べ大幅な遅れが生じていると言わざるを得ない。 最終年度で当初計画を完遂できる可能性は低いと考えられるが、本年度の結果を元に実験を継続し、遂行できうる段階まで研究を行いサリン類似神経剤の毒性機構を明らかにしていく所存である。
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今後の研究の推進方策 |
まずは当初計画の2年目まで、神経剤投与時に細胞に起きている現象を理解する”現象の把握”を目標に実験を進めていく。 細胞骨格分子および(既知の)リン酸化因子の動態を詳細に検討すると同時に、研究室で得られている知見を元に、BIMP分子がもたらすとされる亜リン酸化がこれらにどう影響を与えているか、すなわち正常なリン酸化経路をどう撹乱しているのかについて、モデルを提唱できる段階まで進めることを目的とし遂行していく予定である。
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次年度の研究費の使用計画 |
研究費の使用は、前年度・本年度と同様に、細胞培養とそれに伴う諸実験に用いる消耗品購入、および、研究結果ならびに技術的打ち合わせのための旅費として用いるのが主となる予定である。
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