C/EBPβは細胞成熟や機能維持に働く。感染時には好中球の需要増加に伴い骨髄造血が亢進するが、造血幹細胞レベルの分化・増殖の促進に対するC/EBPβの関与を検討した。カンジダ感染症モデルで、好中球への分化能を保持する細胞集団を5つの集団に分けると、C/EBPβタンパクとリン酸化C/EBPβタンパク双方が全集団で亢進していた。C/EBPβ ノックアウトマウスを用いたモデルで、未分化なHSC、CMPでの細胞周期の活性化とGMPでの細胞数の増加にC/EBPβが必要であった。C/EBPβは緊急時好中球造血において造血幹細胞と顆粒球系前駆細胞の増幅に関与する、造血制御に必要な因子であると結論された。
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