敗血症誘発重症末梢神経炎モデルを作成し、電位依存性Na受容体サブタイプ(Nav)8種の発現量をRT-PCR法にて測定した。また、このNavの発現異常に対する薬剤X、Yの効果を検討した。当該モデルでは、発現量低下、発現量増加と6種のNavで変動を認めた。以上の結果より、当該モデルの急性期にはNa受容体におけるchannelopathyが生じていることが推測される。しかしながら、本病態に関しては多種のNavが関与しており、閾値変化へのNavサブタイプ関与の正確な機序は不明である。また、薬剤X、Yの投与はこれらのNavの発現異常に影響を与えなかったことから神経伝導改善効果は別の機序によると考える。
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