4-PAOは、有機リン中毒で抑制されたAChEを再活性化させ、BBBを通過することから、脳内の解毒効果が期待されるが、それ自体の毒性に関する研究報告はほとんど認められない。そこで、ECG測定システムを用いてラット心筋収縮能に対する4-PAOの影響について調べたところ、房室伝導系に対して強い抑制作用を持つことが示唆された。さらに、40uM 濃度では、4-PAOだけでなく2-PAMもK+-EDTA-ATPase活性を有意に低下させ、オキシム類がミオシン分子を介してATPase活性に影響を与える可能性が示唆された。一方、4uM濃度の各種オキシム類は有意に抑制せず、今後さらに詳細な検討が必要である。
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