研究概要 |
口腔病原細菌Porphyromonas gingivalis ATCC 33277株のCTnが持つaccessory遺伝子、transporter , putative Na+ driven multidrug efflux pump (PGN0081)の変異株について薬剤感受性の影響を検討した。96穴マイクロプレートによる最少発育濃度(MIC)を6種の抗生物質(levofloxacin, norfloxacin, ciprofloxacin, puromycin, テトラサイクリン、クロラムフェニコール)、2種の薬剤(EtBr, SDS)を用いて測定した。結果2倍以上のMICの変化がみられるものはなかった。PGN0081の機能についてはさらなる検討が必要であることがあきらかになった。P. gingivalisに近縁の口腔内細菌の中からCTnPg1類似のCTnの検索を行た。Prevotella intermediaの臨床分離株1株の全genome配列を決定したところ、 CTnPg1類似のCTnを見出し、CTnPi1とした。また公開されたPrev. intermedia strain17のゲノムからも一個のCTnPg1類似のCTnが見いだされた。見出した2種のCTnはそれぞれ自身の染色体ゲノムから切り出され、環状のintermediated formを形成することを確認した。この結果からPrev. intermediaにおいてもCTnPg1類似のCTnが転移活性をもつことが示唆された。
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