研究課題/領域番号 |
23592711
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研究機関 | 昭和大学 |
研究代表者 |
野中 直子 昭和大学, 歯学部, 准教授 (20307052)
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研究分担者 |
中村 雅典 昭和大学, 歯学部, 教授 (50180394)
塩田 清二 昭和大学, 医学部, 教授 (80102375)
中町 智哉 昭和大学, 遺伝子組み換え実験室, 助教 (30433840)
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キーワード | PACAP / PACAPレセプター / 唾液腺 / 免疫組織学 / 発生学 / マウス |
研究概要 |
唾液分泌の制御は,主に自律神経支配のもとで行われる.脳下垂体アデニ酸シクラーゼ活性化ポリペプチドは(PituitaryAadenylate Cyclase Activating Polypeptide:PACAP),ヒツジの視床下部から単離・構造決定された神経ペプチドで,現在では多数の生理機能を持つ神経ペプチドとして種々の組織に認められている.PACAPは外分泌腺の分泌亢進作用があり,これまでに涙腺における分泌亢進が報告されていることから唾液腺に注目し,PACAPを用いた唾液分泌制御について研究をした. これまでの我々の研究では,8週齢と8か月齢のC57BL/6マウス(♂)から三大唾液腺の耳下腺・顎下腺・舌下腺を採取し,PACAPレセプター(PAC1R)について免疫組織学的検討を行い局在について検討した結果,8週齢と8か月齢の三大唾液腺を比較すると,PAC1Rの免疫反応の局在には加齢に伴う明確な違いは見られなかった. 本研究では,出生時1・3・5・7日齢,2・3・4・8週齢のC57/BL6マウス(♂)の耳下腺・顎下腺・舌下腺を摘出後,凍結切片作成し,抗PACAPレセプター抗体を用い,発生学的にPAC1Rの免疫反応の局在について検討を行った.耳下腺の発育は,顎下腺・舌下腺の発育より極端に遅く,腺房や導管の形成は生後7日目位から確認できたが,免疫染色での反応は弱かった.顎下腺では,生後3週目以降でPAC1Rは線条部導管と齧歯類に特徴的な構造の顆粒性導管にある柱状の細胞(pillar cell)に免疫反応が認められた.また舌下腺では,生後1日目より腺房の形成が認められ,生後7日目以降でPAC1Rの免疫反応が線条部導管に認められた.
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