慢性歯周炎原因菌Porphyromonas gingivalisのPor分泌経路はC末端領域ドメイン(CTD)がある病原性タンパク群を分泌する。その分泌反応は、CTDに依存したPor分泌装置での外膜透過、シグナルペプチダーゼPG0026によるCTDの切断、糖脂質修飾と表層膜への結合で構成される。PG0026はCTDタンパクの一つであるが、例外的に分泌後のCTD切断と脂質結合が起こらない。本研究はCTD依存的に外膜を透過したPG0026が糖脂質修飾反応に関与する外膜タンパクPG27と特異的に結合することで自身を菌表層に機能的に局在させる機構を明らかにし、外膜分泌装置の構成を初めて示唆した。
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