耳下腺のM3ムスカリン受容体やα1アドレナリン受容体が刺激を受容すると、水チャネル・アクアポリン5(AQP5)は細胞核と管腔膜へ移動する。AQP5の細胞核への移動機序とその意義の一部を解明した。セビメリンでムスカリン受容体を刺激3分後の核膜では、AQP5とRab5増量と共沈殿が認められた。その増量は界面活性剤可溶性画分でも不溶性画分でも認められたが、核膜に局在するAQP5の蔗糖密度勾配による浮揚性は少なかった。刺激3分後の核の直径は約60%に低下した。加齢とともに核膜へのAQP5の移動は低下するが、私共が開発した人工唾液(特願2013-022555)により解消された。
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