研究課題
Mitogen activated protein kinase phosphatase-macrophage (MKP-M)/Dual-specificity phosphatase 16 (DUSP16) はヘルパーT(Th)細胞に発現が認められ、Th1細胞の機能発現に深く関わることが判明している。このMKP-M/DUSP16の機能をTh1細胞特異的に抑制したMKP-M/DUSP16ドミナントネガティブ(DN)マウスは摂食過多を引き起こし肥満に至る。この現象を解明するため3つの仮説を立て、最終年度である今年度はそのひとつである胃・小腸を回する経路について注目し検討した。その結果、MKP-M/DUSP16 DNマウスでは摂食刺激シグナルペプチドであるグレリンは胃における発現の上昇が野生型マウスのそれと比べても差がなかった。しかし、胃の膨張で誘発され満腹シグナルを誘発する消化管ペプチドのコレシストキニンにおいて、MKP-M/DUSP16 DNマウスにおける小腸における発現は、野生型マウスに比べ有意に少なくなった。この結果は、昨年の視床下部における摂食ペプチドNeuropeptide Yの発現データと合致し、満腹時に満腹刺激が小腸から視床下部に伝わらないことによるものである。このMKP-M/DUSP16 DNマウスにおけるコレシストキニン発現異常は小腸における免疫担当細胞の一つであるTh細胞に機能変化があると考えれば説明可能である。
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