研究課題/領域番号 |
23592751
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研究機関 | 東京歯科大学 |
研究代表者 |
渋川 義幸 東京歯科大学, 歯学部, 講師 (30276969)
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研究分担者 |
津村 麻記 東京歯科大学, 歯学部, 助手 (90582346)
佐藤 正樹 東京歯科大学, 歯学部, その他 (80598855)
ソブハン ウバイダス 東京歯科大学, 歯学部, その他 (90598856)
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キーワード | 象牙芽細胞 / TRPチャネル群 / 感覚受容 / 歯痛 |
研究概要 |
象牙芽細胞は象牙質形成細胞である.一方歯の痛みは、象牙質表面への機械的・浸透圧・化学的・温度刺激が,象牙細管内溶液の移動を起こすことで誘発される。近年、この象牙細管内溶液の移動を,象牙芽細胞が検知することで,歯の痛みが発生すると考えられてきている。本申請研究者らは,象牙芽細胞が,温度・機械・浸透圧刺激を感受し受容する一群の分子センサーである温度・機械・浸透圧感受性transient receptor potential (TRP) チャネルファミリーを発現している事を報告した.これらの結果は,露出象牙質表面への刺激に伴う象牙細管内溶液移動が,TRPチャネルファミリーを活性化させる結果,象牙芽細胞と接続する歯髄ニューロンへ感覚情報の伝達が行われることを示している。また、象牙芽細胞に刺激を加えると,本細胞膜に発現する新規ATP輸送タンパク質であるパネキシン(Panx)から放出される神経伝達物質としてのATPが,歯髄ニューロンへ傍分泌されることで、歯髄ニューロンに感覚情報が伝達されることを見いだした。これらは、以下によって誌上発表を行った。 Sato er al., Journal of endodontics; DOI:10.1016/j.joen.2013.01.012 KUroda et al., Molecular Pain; DOI:10.1186/1744-8069-9-22 Ichikawa et al., Journal of endodontics; 38(10):1355-62. Tsumura et al., Cell calcium; 52(2):124-36.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
既に、本申請計画による研究結果の最終的な総括に入っており、最終的な誌上発表、国際学会発表を行う予定であるため。
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今後の研究の推進方策 |
本申請計画による研究結果の最終的な総括として、雑誌への投稿、成果公表、査読に対する追実験を予定している。
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次年度の研究費の使用計画 |
追実験の為の消耗品購入、成果発表の為の旅費、英文校正と論文投稿費用(その他謝金)として運用する予定である。
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