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2013 年度 実績報告書

放射線照射メダカによる骨代謝障害予防法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 23592765
研究機関広島大学

研究代表者

澤尻 昌彦  広島大学, 医歯薬保健学研究院(歯), 助教 (20325195)

研究分担者 野村 雄二  広島大学, 医歯薬保健学研究院(歯), 助教 (80218370)
滝波 修一  北海道大学, 歯学研究科(研究院), 准教授 (60154952)
谷本 啓二  広島大学, 医歯薬保健学研究院(歯), 教授 (10116626)
キーワードメダカ(Oryzias) / 放射線照射 / 破骨細胞誘導 / シグナル伝達物質 / 骨浸潤性腫瘍 / がん放射線治療
研究概要

骨に対するがん放射線治療の質的向上を目指すためには放射線による骨の反応を調べる必要がある。近年メダカ(Oryzias)とヒトは共通の遺伝子が多く,咽頭歯骨において哺乳類と同様の破骨細胞による骨吸収が見られることが明らかになってきた。従来培養細胞において細胞間信号伝達物質を調査してきたが,がん放射線治療の質的向上を図るために生体に放射線照射後の形態学的観察,生化学的調査する必要があり,メダカを用いてがん放射線治療における放射線障害の防止方法を開発することを目的とした。
骨浸潤性腫瘍に対する放射線治療において照射後の骨の機能と形態の温存が重視されるため我々は炭素粒子線,ガンマ線をそれぞれ照射したメダカ(Oryzias)咽頭歯骨部を用いて放射線照射後の骨代謝,破骨細胞誘導サイトカイン等のシグナル伝達物質を生化学的に計測してきた。過去の研究で骨浸潤性腫瘍においてはPTHrP,ペリオスチンなどの発現が顕著でこれらタンパクは骨代謝,石灰化,破骨細胞の誘導に大きな影響を与えることが示されている。
PTHrPは破骨細胞誘導たんぱくを増強し,ペリオスチンは骨芽細胞の成熟と石灰化を阻害する。ガンマ線照射に比べて炭素線照射によってPTHrP抑制されるが,ペリオスチンは炭素線照射で増強されるため,炭素線照射によって骨浸潤における破骨細胞による骨吸収が阻害させるだけでなく,骨芽細胞の抑制や骨のカルシウム減少防止に応用できる可能性が示された。
メダカ咽頭歯骨を用いた実験では生体内に於けるタンパク発現の状態を観測して骨代謝におよぼす影響を調査して骨浸潤性腫瘍の破骨細胞の誘導と石灰化を制御することで口腔の機能と形態の温存を図り,がん放射線治療における質的向上に寄与するものであろう。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2013

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 重粒子線照射の乳がん細胞の転移におよぼす影響2013

    • 著者名/発表者名
      澤尻 昌彦
    • 学会等名
      日本放射線影響学会
    • 発表場所
      青森市ホテルクラウンパレス青森
    • 年月日
      20131019-20131019

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公開日: 2015-05-28  

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