研究課題/領域番号 |
23592772
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
佐々木 美穂 長崎大学, 大学病院, 助教 (10437874)
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研究分担者 |
中村 卓 長崎大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (30172406)
角 美佐 長崎大学, 医歯(薬)学総合研究科, 准教授 (90284702)
木村 泰男 長崎大学, 医歯(薬)学総合研究科, 助教 (30253686)
榮田 智 長崎大学, 医歯(薬)学総合研究科, 助教 (80325662)
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キーワード | MRI |
研究概要 |
平成24年度は、MR灌流・拡散イメージングを用いた唾液腺機能評価法の確立を目指した。 まず、前年度に確立されたMR灌流・拡散イメージング法の一般的な臨床的有用性を明らかにするために、24名の健常ボランティアの安静時および刺激(咬みしめ運動)時の咀嚼筋のMR灌流・拡散イメージングを行った。その結果、灌流のパラメータは咬みしめ運動に伴い、運動に関与する筋肉で増加する事が明らかになった。この結果を学会で報告し、論文にまとめた。 次に、灌流・拡散の3大唾液腺間での相違を明らかにするために、健常ボランティア3名に対して、安静時とレモンジュース刺激時のMR灌流・拡散イメージングを行った。その結果、灌流のパラメータであるパフュージョンフラクションについては耳下腺及び顎下腺では刺激直後から1分以内に最大値をとる事が明らかになった。しかし、拡散のパラメータについては味覚刺激後の変化は一定していなかった。舌下腺については灌流、拡散のパラメータは動きの影響を受けていると考えられ一定の変化は示さなかった。 以上の結果より、平成23年度に確立したMR灌流・拡散イメージングは臨床上有用な方法であることが今年度明らかになり、更なる唾液腺機能評価法の確立のため、平成25年度への研究へ継続する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の目的に沿った研究を行う事ができ、予想される結果が得られているため。
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今後の研究の推進方策 |
今後の研究の推進方法としては、当初の計画に沿って灌流・拡散障害の3大唾液腺間での相違や、口腔乾燥症治療薬剤に対する反応の灌流・拡散イメージング解析についての検討を行い、MR灌流・拡散イメージングによる唾液腺機能評価法の確立を目指す。
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次年度の研究費の使用計画 |
次年度はMR検査に伴う味覚刺激剤等の消耗品が必要である他、大量のデータ解析・保存が必要となるため、データ保存装置、ソフトウェアが必要となる。更に調査研究、学会発表、論文投稿に関する費用が必要である。
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