研究課題/領域番号 |
23592775
|
研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
岩下 洋一朗 鹿児島大学, 医歯(薬)学総合研究科, 助教 (70168566)
|
研究分担者 |
馬嶋 秀行 鹿児島大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (60165701)
佐藤 強志 鹿児島大学, 医歯(薬)学総合研究科, 准教授 (60098978)
河野 一典 鹿児島大学, 医学部・歯学部附属病院, 助教 (50108750)
田口 則宏 鹿児島大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (30325196)
|
キーワード | 3次元画像 / 画像処理エンジン / 重ね合わせ / DICOM / VTK |
研究概要 |
医用三次元画像の重ね合わせのため、各画像ファイルを直接読み込み可能で、各画像の三次元表示、さらに重ね合わせて表示することを可能にするシステムについて、以下の項目について研究を行った。 平成23年度で購入した画像処理エンジンを用いたコンピュータシステムを用いて、DICOM画像を読み込み、表示させ、また3次元画像をボリュームレンダリングにより表示させることができた。このシステムを用いて、異なる三次元画像の重ね合わせを行い、表示させるプログラムを開発した。これによりCTとMRのテストデータを用い、CTとMRの重ね合わせを行い、表示させることができた。さらに高速化させるために、VTKを用いたソフトウエアにより重ね合わせ表示のためのソフトウエアを開発中である。また、重ね合わせ誤差の評価を行うための専用ソフトウエアを開発中である。今年度は以上のソフトウエア開発の研究を主に行ったため、研究費は使用していない。 上記のソフトウエア開発を主に行った後、本年度購入予定の重ね合わせ確認用ファントムを検討した。計画当初は頭部形状の一様なファントムを予定していたが、頭頚部領域では顎骨の影響は極めて大きいと考えられ、さらに検討を続けていたが、平成24年に顎骨を含むファントムが発売されたことが判明した。検討した結果、当研究の実行には頭蓋骨を含むファントムによる実験が不可欠と判断したが、平成24年度の予算では不足することが判明した。研究費の前倒し請求を考慮したが、上記のソフトウエア開発とファントムの検討に時間を要したため、判明したのが平成25年2月の時点で、前倒し請求締切後のため、平成24年度の予算を次年度に繰り越し、平成25年度により適したファントムを購入し、実験を行うこととした。次年度購入による研究の遅延は3か月程度と見積もられるが、これは平成25年度の研究実行を圧縮することにより補う予定である。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本年度で購入する予定の重ね合わせ確認用ファントムを検討した結果、当初は頭部形状の一様なファントムを予定していたが、頭頚部領域では顎骨の影響は極めて大きいと考えられ、検討した結果、顎骨を含むファントムがあることが判明したが、今年度の予算では不足することが判明した。さらに検討した結果、当研究の実行には当ファントムが不可欠と判断したが、検討に時間を要し前倒し請求が不可能であったため、今年度の予算を次年度に繰り越し、平成25年度により適したファントムを購入し、実験を行うこととした。次年度購入による研究の遅延は3か月程度と見積もられるが、これは平成25年度の研究実行を圧縮することにより補う予定である。
|
今後の研究の推進方策 |
現在の3次元画像処理システムを改良していくことにより、3次元画像の重ね合わせ画像表示をより高速にし、重ね合わせ画像により新たに得られる診断情報の評価を行っていく。 また、より顎骨に適した頭蓋骨を含むファントムを購入してこれにより実験することにより顎骨領域により適した3次元画像の重ね合わせ誤差を評価していく予定である。ファントムの次年度購入による研究の遅延は3か月程度と見積もられるが、これは平成25年度の研究実行を圧縮することにより補う予定である。
|
次年度の研究費の使用計画 |
昨年度に予定していた顎骨領域により適した重ね合わせ評価用ファントムを購入する。そしてそれをもとに重ね合わせ評価用に改造し、撮影し、このデータをもとに三次元画像の重ね合わせ誤差を再評価する。 そのため、重ね合わせ評価用ファントムの購入費、評価用ファントムの改造費、画像処理コンピュータの改造費、及び画像データの保存のための保存用ディスク、記録用専用用紙等の購入費用として研究費を使用する予定である。 また最終年度として、これらの結果をまとめ、報告するために、学会参加旅費と、報告論文作成のための印刷費等として研究費を使用する予定である。
|