研究概要 |
RIと近赤外蛍光との複合イメージングのため、シリカナノ粒子を用いて異なる画像様式を複合した分子イメージングを考案した。シリカナノ粒子は多機能性を付与するためポリマー(PAMAM)を付与した。RIと近赤外蛍光のシリカナノ粒子によるnon-target複合イメージングの可能性を基礎実験と動物実験で明らかにしてきた1)。 さらに、癌特異的抗体を付与してHER2過剰発現腫瘍を特異的にイメージングすることを目的として、蛍光色素を付加して蛍光プローブとした抗HER2抗体(HER2/ErbB2)をシリカナノ粒子に結合させた。結合を薄層クロマトグラフィー、フローサイトメトリーおよび電子顕微鏡像で確認したのち、HER2高発現ヒト乳癌細胞とHER2低発現ヒト乳癌細胞に添加し、蛍光顕微鏡にて観察してHER2高発現ヒト乳癌細胞の表面のみに集積する事を検証した。 PAMAMシリカナノ粒子に蛍光物質とRI、抗HER2抗体を結合させた複合イメージングプローブを作成することができた。プローブはHER2高発現細胞に特異的に結合して蛍光とRIの複合イメージングが実現できた。組織深部はRIで、蛍光は解剖学的情報とともに標的部位をイメージングできる可能性が示唆された。1) Tsuchimochi M, Hayama K, Toyama M, Sasagawa I, Tsubokawa N.Dual-modality imaging with 99mTc and fluorescent indocyanine green using surface-modified silica nanoparticles for biopsy of the sentinel lymph node: an animal study. EJNMMI Res, 3(1):33. 1-11p,2013
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