研究課題/領域番号 |
23592791
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
佐藤 拓一 東北大学, 歯学研究科(研究院), 講師 (10303132)
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研究分担者 |
真柳 弦 東北大学, 歯学研究科(研究院), 助教 (10451600)
八巻 惠子 東北大学, 歯学研究科(研究院), 助教 (90182419)
河村 好章 愛知学院大学, 薬学部, 教授 (80262757)
松山 順子 新潟大学, 医歯学系, 助教 (30293236)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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キーワード | 歯学 / 口腔細菌 / バイオフィルム / メタゲノム / 根尖性歯周炎 |
研究概要 |
根先病巣の形成や歯内疾患の治癒遅延には根管内の感染細菌が関与していると考えられている。本年度は、感染根管内細菌叢についてpyrosequencing法を用いて網羅的に検出・検討した。東北大学病院を受診した3名(59~71歳)から、インフォームドコンセントを得て、感染根管象牙質を15号および45号のK-file(GC社製)を用いて採取した。16S rRNA遺伝子を標的とし、454 Genome Sequencer FLX system(Roche)によってpyrosequencingを行った。得られたシークエンス・データをBLAST search解析(97%以上の相同性)によって菌種の同定を行った。各試料から平均46,510 ± 7,090(37,207~55,117)readsのシークエンスが得られ、genusレベルで、平均75±5(70~82)菌属、speciesレベルで平均343±74(270~461)菌種が同定された。15号による試料では、Actinomyces(29.6%),Olsenella (12.6%), Streptococcus(11.5%), Pyramidobacter(8.8%),Prevotella(6.3%)が優勢菌属であった。また、45号での優勢菌属は、 Streptococcus(36.6%),Actinomyces(10.3%),Prevotella(9.6%),Eubacterium(5.0%)であった。Pyrosequencing法によるメタゲノム解析によって感染根管内細菌叢の詳細・多様性が明らかになり、また本解析法の精密性および迅速性から歯内治療などの歯科臨床に応用可能と考えられた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
予定通り、メタゲノム解析(実験)を行えたことから。
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今後の研究の推進方策 |
今年度と同様な、メタゲノム解析(実験の継続)に加えて、新規な迅速細菌計数システムの基礎実験を行う予定である。
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次年度の研究費の使用計画 |
メタゲノム解析を継続し、加えて、新規な迅速細菌計数システムの基礎実験に費やす予定である。
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