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2012 年度 実施状況報告書

Tooth Wear(咬耗)の診断基準策定のための生理的磨耗と象牙質露出調査

研究課題

研究課題/領域番号 23592794
研究機関新潟大学

研究代表者

石崎 裕子  新潟大学, 医歯学総合病院, 講師 (60303161)

研究分担者 福島 正義  新潟大学, 医歯学系, 教授 (30156773)
児玉 臨麟  新潟大学, 医歯学系, 助教 (10272824)
キーワード咬耗 / 象牙質露出 / 咬合力 / デンタルプレスケール / 生理的磨耗
研究概要

超高齢社会を迎え、Tooth Wearは象牙質過敏症と並びう蝕・歯周病に次ぐ第3の歯科疾患としてとらえられている。Tooth Wearは咬耗、磨耗、酸蝕に分類されるが、そのうち咬耗は加齢に伴って生じると考えられている。初期の段階で来院する患者はまれで、多くは進行して症状が出現してから対応せざるを得ない。高齢化に伴い、このような従来はみられなかった病態が多くなっており、今後ますます増加することが懸念されている。しかし、Tooth Wear(咬耗)の疾病構造は明らかではなく、Tooth Wearの分類や診断方法について基礎的な資料にかけているのが現状である。すなわち、病的なTooth Wear(咬耗)と生理的なエナメル質の磨耗の境界が不明で、どこからを病的ととらえ判別するかについて基準がわかっていない。本研究の目的は、Tooth Wear(咬耗)の罹患状態を把握するために、生理的なエナメル質の磨耗とTooth Wearを関連づけて検索することである。罹患実態・罹患率の断面調査として、メインテナンス通院中の患者から同意の得られたボランティアの資料を収集中である(ボランティアを募るにあたって、本学歯学部倫理委員会の承認を得ている。承認番号20-R36-08-10)。現在までに収集された資料においては、咬合面および切縁の象牙質露出度Tooth Wear Index (J. Faresら,Caries Res43(2))は、咬合力や咬合接触面積よりも、年齢に相関を示す傾向があるようである。生理的なエナメル質の磨耗の経時的な調査については、20歳代の被験者が多く年齢層に偏りがあるが、資料収集し磨耗量を測定中である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

経時的なエナメル質の磨耗量を検索するためのボランティア被験者について、研究目的のため条件を設けている。残存歯が20歯以上で口頭被覆の修復物のない歯(未修復または小さな充填物のみ)が18歯以上あり、天然資質で咬合高径が保たれており、重度のし終焉に罹患しておらず動揺歯がない条件を満たす対象者は多くなく、各年齢層で確保するのに時間を要している。

今後の研究の推進方策

研究計画に変更はないが、経時的なエナメル質被験者の年齢層に偏りがあり、当初予定していた各年齢層ではなく、20歳代を中心とした被験者で資料収集を進めることとする。
<1>生理的なエナメル質の磨耗量の測定
本学病院にメインテナンス通院中の患者(天然歯質で咬合高径が保たれている)からボランティアを募り、診療(口腔内写真、咬合力および咬合接触面積の測定、歯型採得、咬合採得)を収集する(1年毎)。ベースライン時の模型と各年の模型より、咬合接触部のエナメル質磨耗量を測定する。
<2>咬合面・切縁の象牙質露出の罹患実態調査
引き続き資料収集を行い、各年代における象牙質露出率Tooth Wear Indexを算出し、咬合力、咬合接触面積、年齢との相関について調査する。

次年度の研究費の使用計画

資料収集に必要な物品費が主要な用途である。また、情報収集および意見交換(研究における示唆を得る)のため、学会参加の旅費に充てる。

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公開日: 2014-07-24  

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